タグ: ラクな身体で演奏する

  • 眼鏡なオケ奏者の視覚ケア「レンズの外にも視野はある」

    眼鏡なオケ奏者の視覚ケア「レンズの外にも視野はある」


    バイオリン応援団☆いちろーたです。

    【眼鏡なバイオリン奏者のために】レンズの外にも視野がある

    メガネをかけているときでも
    私たちの眼にはレンズの外側から光が入ってきます。

    眼鏡をかけていると、ついレンズを通したものだけを見てしまいがち。
    実際には、レンズの外側にもボンヤリ見えているものがあります。

    そのボンヤリ見えているものの存在に気づいておきましょう。
    モノを見ているときに、ピントが合ったクッキリ見えるもの以外の存在って忘れがちになります。

    ボンヤリ見えているものを、ボンヤリしたまま光として受け取ることができます。

    たとえば、雨の降る日に雨粒のひとつひとつを追いかけることもできますし、雨の降るさまを雨の降り注ぐ光の筋として捉えることもできます。

    いま目の前にあるブログの文字も、文字としてではなく画素の1ドットずつの明滅を追いかけることもできます。

    私たちは無意識のうちに切り替えています。

    「見る」と「見える」を。

    楽譜を読むときや、演奏の場に身を置くとき、あなたの周りの世界はどのように見えているでしょうか?
    何を見たくて目をそこに向けているのでしょうか?

    そんな風にご自身のことに注意を向けると、カラダやココロにどんな変化が生まれるでしょうか。

    ●今回の課題

    ボンヤリとしたまま、見えるもの全部から光を受け取る

  • 【自由な4指のために】解剖学とは違うアプローチ。大切なものをケアするためのミニ実験

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

    10年以上使っている「Mooradian」のケース
    外についているポケットがほつれてしまったのを
    母に頼んで縫ってもらいました。

    そうしたら、母が取り出したのはなんと
    いちろーたが小学生の時に家庭科で使っていた裁縫箱。
    針や糸ってきちんと保管しておけば、すぐ使えてしまうんですね!!

    いやぁ、おどろいた。

    ★Invite what you care about★
    (あなたの大切なものに招待する)

    「4指が動かしづらい」というあなたのために。

    4指。小指のことですよね。
    小指にどんな想いを持っていますか。

    「動かしづらい」
    「細い」
    「短い」
    「力がない」

    まだありますか?

    この際なので、全部書きだしておくといいですよ。

    さあ、ここまではウォームアップ。

    さて、質問です。

    「4指が動かしづらい」と思う時に
    小指に何をさせようとしていますか?
    小指以外の指には何をさせていますか?
    肘は?
    肩のまわりは?

    ……フィンガリングの目的は、指を動かすことではありません。

    弦の振動する条件を整えるために、指で弦にどう触れるか選んで遂行することがフィンガリングの目的であり、使命です。

    指を動かす時に
    「動かしたい指だけを動かす」
    と思っていると、カラダは本当に指だけを動かそうとします。

    どういう意味かというと、
    「小指だけを動かす」
    と思っていると、小指以外を固定しようとします。

    じっさいのところ、音楽に悪影響が出ない程度なら、
    「動いてほしい小指」以外のものが動いてしまってもいいんですよね。

    騙されたと思って、実際に動きを比べてください。

    動きA「小指だけ動かす」
    動きB「小指を動かす時、必要なものは全部いっしょに動いていい」

    どちらが音楽を生み出す気持ちを助けてくれるでしょうか。
    実際に、動かしやすさとしては、どちらが優れていたでしょうか。

    ぜひ遊び比べてくださいね。

    ●今回の課題
    小指の動きに全身を招待する

    今回のアイデアの元にしたのは
    ”Invite what you care about”
    キャシー・マデン先生の言葉です。

    ある教えをマスターしたいなら、徹底的に自分の身で読むのだ。

  • 音楽に変容をもたらした「あなたが大切にしているものに招待する」というプラン

    音楽に変容をもたらした「あなたが大切にしているものに招待する」というプラン

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

    今日も東京は冷たい雨が朝から降ったりやんだり。
    寒くなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。

    先日は、アレクサンダー・テクニークの本を英語のまま味わうお茶会『舞台表現とアレクサンダーテクニークの統合と相乗効果』でした。
    なんと、大阪在住のメルマガ読者さんが2名も参加されました。

    お仕事などの関係で、タイミングよく東京にいらしていたとのことでした。

    さて。
    アレクサンダー・テクニークとは何か。
    キャシーの教えとはどんなものか。

    今回ご参加くださったお二人が
    本読みお茶会の冒頭で語った言葉が印象的だったのでご紹介します。

    まずおひとりめは
    シアトルで行われたキャシー合宿にも参加されたミュージシャン。
    演奏するときに役立っているというキャシーの最近の言葉を紹介してくれました。

    ”Invite what you care about”
    「あなたが大切にしているものに招待する」(日本語訳:外池康剛)

    音楽をするとき「届ける」と思ってきたけれど
    「招待する」と思うと、いままでになかった方向性が生まれた。

    「届ける」と思っていた時に抱いていた
    押し付けがましさがなくなった。

    伝統芸能でもあるので、正統性を尊重しようと努力してきたが
    「この音楽を、いま自分がやる意味とは何なのだろうか」
    と、教わった通りにやるだけではない取り組みを始めた。

    ……という体験を紹介してくださいました。

    “Invite”という言葉は
    いちろーたもキャシーから教わったことがある言葉です。

    しかし、ふだんどれほど意識的にやっていたかなと振り返りました。

    そして、いまこの瞬間……こうして文章を書くためにパソコンに向かってタイピングしている時……には
    何を大切にするかを思い直しました。

    何を思い直したか……

    大切にしているのは『自らの楽しみを深める、という旅路をゆく』こと
    そこに読者のおひとりおひとりを招待するために
    『私のゆくこんな旅路にご一緒しませんか。歓迎します』
    というご招待状を差し出すのだ

    という決断をしました。
    そして、いま書き終えるところです。

    キャシーの本を読む会は毎月開催しています。
    参加したい方は、メルマガ登録しておくと開催情報を受け取れますよ\(^o^)/

    キャシーといちろーた
  • 【ワクワクする演奏のために】冒険を演出する視点を持とう

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

    ★ワクワクする冒険を仕掛けよう★

    読む前に注意!

    これ読んだら、テレビや映画をみるのがつまらなくなるかもしれない!

    あるいは、素直に楽しめなくなるかもしれない!

    覚悟ができたら、、読み進めてくださいな。

     テレビを見るときには、
     映画を見るときには、

     「この映像をどうやったら作れるの?」

     と問いかけましょう。

     《世界の秘境を探検するタイプの旅番組》ってあるでしょう?
     峡谷にかかるグラグラ揺れる吊り橋で、泣き叫びながら腰を抜かすレポーターさんが映し出されます。

     それを撮影しているのは誰か。
     足場の悪いなかで、後ろ歩きしながら大きなカメラを担いだカメラマンさんだったりするわけです。

     これだけでも、テレビなど映像作品の楽しみ方は変わります。

     でも、さらに視野を広げることもできます。

     《映像を届けるための関わり合い》
     という観点を持つとどうなるでしょうか。

     さっきの例だと、カメラマンの他にも現場で関わっている人がいるかもしれない。

     音声さんや照明さんとか。
     そして、そんな彼らのためにケーブルをさばいている人もいたりして。

     そういう関係者の尽力があってオンエアを見ることができるのですよね。

    ●今回の課題
    スタッフロールからカメラマンの名前を見つけてググる

    ★あとがき★

     わたしたちの目の前に見えていることの裏側には、色んなストーリーが隠れています。

     私たちはそれを、想像したり、調べたり、自ら体験することができます。

     自分の手の中にあるバイオリンや弓は
     どこからやってきたのか
     どんな人が関わってきたのか
     どんな想いが託されてきたのか

     ……そんな想像をするのもたまには良いのではないでしょうか

     あなた自身にも同じように、支えてくれているストーリーがあります。

     あなたにはどんなストーリーがあるでしょうか?
     そんなあなたが支えてあげるのは、どんなストーリーでしょうか?

  • 【バイオリンの音を出すのが怖い】怖がる前にコレをしよう(笑

    音出すの怖いときって、ありませんか?

    どうも!バイオリン応援団☆いちろーたです。

    ★音を出すのを怖がる前に、コレをしろ(笑★

     どれって、コレです。

     コレとは、フランス語で接着剤とかニカワとかそういうものを指す言葉です。
     弓の毛を弦につけなさいってことです。

     弓の毛をくっつけないことには、弦をこすれないですものね。

     コレという言葉には、指弓とか、そのほかいろんな意味もあるようです。
     言葉の意味とか成立過程に興味があるなら、是非シソーラスなどを調べてみるとよろしいかと思います。

     怖がりさんあるある、知ってますか?

     《怖がらずに済む方法を選んでいない》

     だから、安心して音を出す方法を選びましょう。

     暗い道が怖いなら、明るい道を選びましょう。
     暗い道しか無いのなら、道を明るく作り変えましょう。

     忘れ物が怖いなら、持ち物リストを作る?

     それでも忘れ物をするのがこの僕です(汗
     持ち物リストをどこにしまったかを忘れますからね。

     忘れ物が怖いなら、部屋にある「いらないものを捨てる」のが根本的な解決だそうです。
     じつは、実践中です。

     バイオリンで安心して音を出すにはどうしましょうか?
     何が怖いんでしょうね?

     怖さに向きあう時間を作ってみましょう。
     《向き合う時間を作る》というのは《質問をして、こたえる時間を与える》ということです。

     「音を出す時に、何が怖い?」

     音が出ないことが怖い
     思ったのと違う音が出るのが怖い
     出した音に誰かがコメントをしてくるのが怖い
     音とか関係なくて、いっしょにいる人の目つきが怖い
     一緒にいる人とか関係なくて、明日の朝起きられるかどうかが怖い

     ……何が怖いかわからないから怖い、というのが怖さの正体だったりもします。

     「私はどんなときに怖がっているか」
     「それが怖いのはどうしてなのか」

     を調べてみましょうね。

     なーんだ、私は”これ”のこういうところを怖がっていたのか!

     ってわかれば、怖がる前に笑いがこみあげてきます。
     次からは、怖がっている自分を指差して笑えるようになりますよ。

     僕の体験談でした。

     では!

    ●今回のまとめ
    やることわかったら、さっさととりかかれ!
    怖がっていられるほどヒマじゃないでしょ?

  • 【バイオリンの先生】弓を持つ親指が曲がらない生徒さんを、どう教えたらいいかわからない

    「弓を持つ時、親指を曲げられません」

    あなたがバイオリンの先生だったとして、生徒さんからこう言われたならどうしますか?

    大事なのは、カタチを教えることではありません。
    いったい、何を教えればよいのでしょうか。

    大切な生徒さんを挫折させたくなかったら《何を教えるべきか》を学びましょう。

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

    「形の作りかた」から入って、結果的に音がゴキゲンになっちゃうレッスン

    そんなお声もいただいているのが、いちろーたのレッスンです(^^)v

     教則本の「弓の持ちかた」を読むと
     親指はここに置いて……
     他の指はこの位置に置いて……
     それぞれの指は、どのくらいの角度に曲がっていたらいいか……

     が書いてあったりします。

     それでできちゃう人はいいんです。

     問題なのは

     「そんな曲げかた、できません」
     「曲げたいのに曲がらない」
     「はじめは曲げているけど、ひいているうちにまっすぐに伸びてしまう」

     というときにどうするかです。

     さすがに教則本ってそこまで書かれていないように見えます。
     よく読めば、答えが書いてあったり、書いていなかったり。

     結局、わからないままになることもあります。

     というわけで、指導者の言葉選びで大事なのは
     《動けるようなメッセージを渡す》
     ということになります。

     いまから発する言葉が相手にとって《動けるメッセージ》なのか
     それとも《動けないメッセージ》なのか

     判断できるようになっていくと、レッスン力がアップしていきます。

     さらにレッスンスキルのアップを目指すなら
     生徒さんが抱いている《動けないメッセージ》を見つけ出して
     《動けるメッセージ》へと変換してあげられるようになっていきましょう。

  • ☆忙しい人のための「ウォームアップ・パズル」☆音楽するマインドを温めよう

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

     「忙しくてウォームアップの時間さえも惜しい!」
     と感じているなら、スキマ時間を使って、ウォームアップの本質を見つめなおしましょう。

     《ウォームアップ》というけれど、何の温度を高めるのでしょうか。

     あなた自身の筋肉、血液、神経回路……
     楽器、部屋の空気……

     いろんなものの温度を高めますよね。
     でも、温めること自体は目的ではありません。

     なぜ温めるのでしょうか。

     《反応力を高めるため》
     であり
     《動きやすさを得るため》
     ではないでしょうか。

     モノの温度を高めるというのは、確かにウォームアップです。
     温度をあるレベルまで高めることで、私たちは反応しやすくなります。

     

     温めるだけでいいなら、楽器ケースを開ける前からウォームアップができます。
     移動しながらでもできるウォームアップが見つかるはずです。

     「いまこの瞬間にできるウォームアップって、何があるかな?」
     「いまやっていることは、演奏にとってどんなウォームアップになっているかな?」

     ちょっとしたパズルを解くようなつもりで、問いかけてみてくださいね。

     そのパズルに取り組んでいる時、どんな感情を味わえるでしょうか

     ところで、ウォームアップには「温める」という言葉通りの意味のほかに、もう一つ大事な意味があります。
     それについてはまた今度。

    ●今回の課題
    いまやっていることと、大好きな音楽とのつながりを見つける

  • 「じつに面白い」楽しみを再発見・新発見できる《ガ○レオごっこ》

    この秋、どんなことに心動かされましたか?

    食欲の秋
    スポーツの秋
    芸術の秋

    いろんな秋がありますが

    要するに「感動の秋」です。

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

    うちの近所で銀杏拾いをしている人たちがいました。
    イチョウが、実を落とし始めているのですね。

    いちろーたは、イチョウの枯れ葉を踏みしめて歩くのは大好きなのですが
    舗装道路に落ちて砕けた銀杏の実は何故か嫌いです。

    「うーん、なんでだろう」
    と思った、こないだの3連休でした。

    「やっぱりバイオリンっていいわぁ!」
    「音楽って、本当にいいなぁ!」
    「生きてるって、こんなにステキなことだったんだ!」

    という喜びを、楽器を手に取るごとに、練習でひとつ音を出すたびに、
    演奏をまたひとりのひとと分かち合うたびに、味わっていますか?

    いちろーたは、味わいまくっています。

    ……といいつつ、以前書いたように、結構落ち込んでいるときだってあるんです。
    でも、しぶとく息を吹き返すんですよね。魂の炎が。

    どこかで美しいものに感動したがっている自分がいるのだろうと思いますし
    自分が見つけた美しさはこの世で一番だという自負をしている……ナルシストですね。

    そのいっぽうで、もっとステキな美しさを見つける人や体現している人に憧れますし
    自分の認めた美しさをわかってくれる人と出会えたらどんなに楽しいだろうかとも思うし
    全然違う価値観の人がいて、ケチョンケチョンに非難しまくり合うっていうくらいに
    素直な意見のぶつけ合いができるような友達がいたら、賑やかで飽きないだろうなとも思います。

    で、美しさって何かって言うと
    「それ、大好き!」
    ってことじゃないかなと思っています。

    「それ、大っ嫌い!」
    っていうのも、醜さというか、美しさの裏面といいますか……。

    心を動かすモノ達ですよ。
    美しさとか醜さって。

    いちろーた語では
    それを引っくるめて「面白さ」と呼ぶことにしています。

    レッスンやセミナーをやろうという気持ちが消えないのは
    「それ、面白い!」
    「いまのなんで?なんでうまくできちゃったの?!」
    「なんでいまのでわかっちゃったんだろう?!」
    という瞬間に出会えるのが、めちゃくちゃ気持ちいいからです。

    おいしいものも
    まずいものも
    心と体を動かしますよね。

    それも「面白い」ってことです。

    「できた!」
    「できなかった!」
    というのも、心と身体に変化が起きています。

    それも「面白い」ってことです。

    「面白い!」
    「つまんない!」
    というのも、心に動きが起こっています。

    いつでも、自分自身に何か変化が起きていないかと関心を向けるようにするだけで
    この「面白さ」を見つけられるようになりますよ。

    はじめは面白く思えなくてもオッケー。

    「面白くない」のも「面白い」ことだからです(わかりますか?笑

    わかることも面白いし
    わからないことも面白いことなんです。
    これがわかると本当になんでも面白いです。

    ●今回の課題
    どんなことにも「じつに面白い!」と、周りにきこえるように独り言をいう
    ただし、ドラマ『ガリレオ』の湯川学センセイ(演:福山雅治)になりきって!

  • ヨガや筋トレはお好きですか?関節を正しく扱うトレーニングを始めよう

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

    筋トレでもヨガでも、大事なのは自分自身を正しく使うことです。

    自信を持って「正しい使い方をして、演奏にも応用できているよ!」と言えるならステキですね\(^o^)/

    実際のところ、いかがでしょうか?

    もし、すこしでもモヤモヤがあるのなら、お手伝いできないかなと思ってこれを書きました。

    ちょっとだけ解剖学っぽい話をします。

    【こんな人のための記事です】

    筋肉痛が大好きな人
    ポジション移動がうまくいかない人
    ボウイングがうまくいかない人
    重音(3度、6度、フィンガードオクターブ、10度など)が苦手な人

    ……に役立つはずです。

    筋肉は縮みます。
    筋肉が縮むと、関節を曲げられます。

    関節がこれ以上曲がらないというところまで曲がっても
    筋肉はさらに縮むことができます。

    言い方を変えると、
    《どんなに力を出そうと筋肉に頑張らせても、関節は限度を超えて動けない》
    ということです。

    「毎日筋肉痛が苦にならないくらい鍛えているのに、動かしづらさが変わらない」
    「時間をかけてウォームアップしているのに、うまくできない」

    と思った時に、このことを思い出してください。

    「第5ポジションよりも高いポジションへ移動することができない」
    「ダウンボウの時、弓の先10センチメートルくらいがどうしても使い切れない」
    「10度の和音は、指が開かないから届かない」

    これらのことでお悩みのかたの多くは
    関節の「得意な動き・まあまあできる動き・できない動き」を勘違いしているために
    《無理な方向へ動き続けようとしている》
    ということに気づいていないまま、筋肉の頑張りだけで解決しようとしています。

    どの関節を動かそうとしているのか
    その関節はどこにあるのか
    その関節はどの向きに動けるのか
    その方向の動きを作るには何をすればいいのか

    ……ということを学んでいくことで、テクニック上の悩みがウソのように消える場合があります。

    ぜひ、関節の仕組みに取り組む時間を作ってみてくださいね。

  • あえて止めて「ひとつ戻る」ことの意味〜アレクサンダー・テクニークをともに学んだ仲間に気づかせてもらった大切なこと

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

     長くなりますが書きます。

     昨日は、かつてアレクサンダーテクニクを共に学んだ仲間の開催するワークショップ「自由自在な身体の使いかた超入門講座」に、いち参加者として参加してきました。
     そこで、ボクはバイオリンの演奏を始めるまでの動きを見てもらいました。

     そのときに頂いた助言が
     「やりたいことの《ひとつ前》に戻る」
     です。

     普段、演奏する動きや演奏のための準備動作に着目して指導することが多いいちろーたにとって、いつの間にかはまり込んでいた盲点に気づかせてもらった瞬間でした。

     盲点に隠れてしまっていたのは
     《動きは、動く前から始まる》
     ということです。

     もう一つ深く突っ込んだ言い方をするなら
     《動きの質を高めたいなら「どんな状態から動き始めようとしているか」を知り、「動き始めるのは、どんな状態を作ってからか」を決めることが貢献する》
     ということを知っていたのに、見えなくなっていました。

     自分がしているレッスンでは、来てくださった人にお伝えしていたはずなのに、自分が行動する時には抜けていました。

     いま振り返ると
     「楽器から出る音を、いま回りにいる人に聞かせたい」
     という思いに目がくらんでしまい、そのために必要な自分の準備の手順を、いくつか飛ばしてしまったのだなと思い出せます。

     演奏を上達したいと願うときに、演奏する動きそのものを磨こうという人は多いとおもいます。
     《音を出すための動作》って、熱心に練習しますよね。

     演奏の元になる、音楽的な素養を磨くという人も多いです。
     《ソルフェージュ》とか《一流の演奏に触れる》とかにも熱心ですよね。

     演奏を準備する動きに着目する人も多いです。
     《構えかた》を磨こうと熱心な人もいます

     いちろーたは、この《構え方》のことを他の人に比べてうるさく言っているかと思います。

     では、演奏の準備を始める前の自分の状態を磨こうとする人はどれだけ居るでしょうか。

     楽器を演奏する前の
     楽器を手に持つ前の
     楽器ケースを開ける前の
     楽器ケースに近づく前の
     楽器ケースに目を向ける前の
     楽器を演奏しようと思う前の
     ただ、そこに立っている

     という自分の状態を磨こうとしているかどうか、です。

     いちろーたは《構えのセルフケア》ということをうるさく言っていますので
     構える動きそのものばかり磨けばいい、と思わせてしまっているかもしれません。

     本来、構えとは、やりたいことをやりとげるためのすべてのことです。

     その意味でいうと《構え》というのは、動いていても、動いていなくても、その場に自分を居させるためによりよい選択をしつづけるということ。
     その構えスキルを自ら磨き上げられるようになるのが 《構えのセルフケア》が目指すところです。

     一般的には、その場に居て、何かをする前の状態のことは
     「何もしないで、ただ居るだけ」
     と呼ぶ人が多いように見受けられます。

     実際には、その場に居るためにしている何かがあります。

     床に立っているのなら、床に足を置いています
     その足の上に脚や身体の全部がのっています
     その一番上に頭が来るようにバランスをとります
     ……これが《立つ》です。

     もしもあなたが立って演奏するのなら、演奏そのものを磨くことも大切なことですが、立つことそのものを磨く価値があります。

     想像してください。

     同じ演奏の技量がある人が
     慣れた床のうえで立奏するのと
     その場に立つこともできないようなグラグラ揺れる船の中で立奏するのと
     どちらのほうが、演奏の技量を発揮しやすいでしょうか。

     極論すると、グラグラ揺れていても演奏できるような立ち方ができるのが最強ですね。

     では、立ち方を学べばいいかというと、そうではないのです。

     立ち方にも座り方にも、楽器の持ちかた、演奏の磨き方にも通じる
     自分の使いかたの根本となるバランスの取り方をマスターしちゃいましょうということです。

    ☆動きを止めて「ひとつ戻る」理由は何ですか?☆

     ソロでも合奏でも、リハーサルを止めて、元の場所に戻ることありますよね。
     でも、それってどんな理由なのでしょうか。

     音楽は、止まったら音楽ではなくなります。
     「音楽をしたいのに、それでも音楽のための動きを止める」
     そこには、どんな意図があるのでしょうか。

     もしも、いまから演奏をするのなら……
     いつも気をつけていることの、もう一つ手前に戻ってみましょう。

     楽器の発音に気をつけているのなら、発音する直前のこと。
     持ちかたに気をつけているのなら、持つ直前のこと。

     そういう時間をあなた自身に与えておいて演奏を始めてゆくと
     どんな演奏になるでしょうか

    ●今回の課題
     やりたいことの《ひとつ前のこと》を調べる

  • 「腕が動かしづらい」を助けてくれるモノの見方(構えのセルフケア入門セミナー誌上体験・その2)

    「腕が動かしづらい」を助けてくれるモノの見方(構えのセルフケア入門セミナー誌上体験・その2)

     ヴァイオリンを演奏するとき、腕が大活躍します。
     腕をいまよりももっとラクに動かすためには、正しい理解が必要です。

     その理解とは、自分自身に対する理解です。

     チェリストであるカザルスは、あるお弟子さんのはじめてのレッスンでこう言いました

     「あなたは自分のしていることをわかっていない」

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

     残念ながら、ヴァイオリニストの多くが技術を習得する過程のなかで、さまざまな練習を重ねた結果、肩周辺についての誤解をしてしまっています。
     肩こりや背中の痛み、時には指先のしびれの原因にさえなっていることもあるでしょう。

     腕の動かし方を見つめ直すときには、胴体と腕との関係を見直すことをおすすめします。

     関係を見直すといっても、胴体や腕の見た目は人それぞれに違います。
     腕の長さや太さ、筋肉と脂肪の割合も違います。胴体の肉付きだって人によって違います。

     ではどうやって見直したらいいのでしょうか。
     ここで役立つのが解剖学です。

     解剖学は、ヒトなら誰にでも共通する「身体の仕組み」を体系的にまとめ上げているものです。
     動きまわるとき、何がどう動いて実現しているのかをいい表す言葉が、まとめられています。

    レッスンでは骨格模型を使った解説もします

     骨や筋肉というものがあるということ。
     骨と骨が関節を作っていて、身体のカタチが変えられること。
     筋肉は骨にくっついていて、縮むことで関節の角度を変える力を発揮できること。

     こうした、骨や筋肉、関節のひとつひとつに名前をつけ、関節の動き方にも名前をつけてあります。

     「手を挙げてください」と言われた時、わたしたちの一人ひとりは、たしかに「手を挙げ」ます。
     しかし、そのときにどの関節が最初に動いて、どの関節が最後まで動いていたかということは、少しずつ違うことでしょう。

     解剖学の言葉を使うと、その違いを的確に言い表すことができます。
     つまり、動きの観察や分析を助けてくれるボキャブラリーを提供してくれるのです。

     これが、弦楽器奏者――とりわけ指導する立場にあるひとたち――が解剖学を学ぶべき意義です。

     解剖学の知識として最も役立つことの1つは、骨格についての知識です。

     《どこに、どんなカタチの骨があるのか》
     《その骨は、どんな関節を作っているのか》
     《その関節を使うと、どんな動きを作ることができるのか》
     《こうしたことが、演奏にどう影響するのか》

     こうした観点で解剖学を学ぶことで、弦楽器演奏のテクニックを自分で観察分析し、必要な練習メニューを組み立て、磨き上げることができるようになります。

     たとえば、ある人がポジション移動で《肘が中に入れられない》という悩みを抱えて苦しんでいる時に、次のような探求をすることができるようになります。

    ●肩について

    《誤解:腕は肋骨から生えている》

     腕は肋骨から生えている……これは不正確な思い込みと言えます。事実とは異なるからです。

     わたしたちが「腕」と言って思い浮かべる「胴体から突き出た細長いもの」を、骨の組み合わせに着目すると、腕の付け根は上腕骨といえます。
     この上腕骨が関節を作っている相手は、肩甲骨です。
     腕は肋骨から生えているのではありません。

     ところで、骨格の構造からは、腕は背骨(脊椎)から生えているともいえます。
     すこしだけ詳しく書きます……《上腕骨〜肩甲骨〜鎖骨〜胸骨〜肋骨〜胸椎》という順序で【胴体を支える骨たち=脊椎】につながっているからです。

    《疑問:肩甲骨と胴体のつながり方は?》

     肩甲骨は胴体の骨格からは浮いています。
     大雑把に言うと、肩甲骨は胸郭の表面上をすべるように動けます。

     肩甲骨がつながっている相手の骨は2つ。
     腕の末端に近い側の相手は上腕骨であり、【体を支える軸=脊椎】に近い側の相手は鎖骨です。

     鎖骨は、首の前に回りこんで胸骨に繋がります。
     胸骨は肋骨たちへ、肋骨たちは胸椎たちにつながっています。
     胸椎というのは背骨(脊椎)の一部で、肋骨とつながっているものが胸椎(きょうつい)と呼ばれています。

     肩甲骨というのは、もしかしたら、腕を前で使いやすくするため、そして、力を発揮するための、ガイドみたいな役割かもしれないですね。
     肋骨の大きなカーブに沿って広い範囲を動き回れるように、筋肉で包まれています。
     よく出来たおもしろい仕組みです。

     腕が動きまわる時、胴体から飛び出した部分だけを動かそうとするのは無理ゲーです。
     わたしたちの身体というのは「ある1つの関節だけを動かす」という命令は、動きづらい命令です。

     腕を動かしたい時には、腕を支えている胴体全体も含めて「自分の全体が、腕の動きを助けてくれる」という発想に切り替えていくことで、動きやすさを作れます。

     どんな小さな動きであっても、全身のあらゆる可動性を駆使して、より少ないエネルギー消費で最大の効果をあげられるように設計されているからです。
     そのために、指を動かすなら、手首も肘もわかるかわからないかという程度に動かされるようにできているからです。
     そのために、いくつもの骨を、筋肉や靭帯などがつなぎとめているからです。

    ●実験

     「手の薬指だけを手の甲側へそらす」
     「手のひらを机の上につけたまま、手や腕など自分の全部がついていくことで、薬指が机から離れていく」

     2つのやりかたで動いた時、どんな違いがみつかるでしょうか?

     こうした実験を通して、意図だけでも動きの結果が変わることを体験できます。

     もちろん、この実験はあなたが一人で行うこともできます。
     しかし、観察に必要なだけの十分な時間を取らないまま観察を終えてしまうことがあります。
     (あえて別の言葉で言うなら「諦め」「妥協」でしょうか……)

     「わたしは、たしかに自分が何をしているか知っている」
     といえるようになることで、演奏は激変します。

     《観察する自分》を育ててみませんか?

     セミナー・イベントでは、こうした観察の基礎が学べます。
     開催情報はメール講座の号外でお届けします。
     ピンときたら登録してくださいね

  • ボウイングの問題を抱えたあなたへ……構えのセルフケア入門セミナー誌上体験号

     バイオリニストのみなさん、アップボウのときに、右肩を無意識に持ちあげていませんか?

     弓を動かすとき、アップボウで……特に《弓のまんなかから元にかけて》……肩を持ち上げることをしているひとを見かけることがあります。
     あなたのまわりではどうですか?
     あなた自身ではどうでしょうか?

     「肩をあげてはいけない」
     「肩をさげなさい。でもそれは下げ過ぎですね」

     ……なーんてアドバイスに苦しまされていませんか?

     バイオリン応援団☆いちろーたです。

     今回は、いちろーたの開催するセミナー・イベントに参加すると何を学べるのか、どうやって演奏が楽しく気持ち良いものに変わってしまうのか、セミナーやレッスンでおこなっていることに沿ってご説明します。

     たとえば、こういうことをやります……

    ●「肩で弓を持ちあげる」というカン違い

     弓を動かすとき、「肩をあげる・さげる」は弓の動きを助けてくれません。
     「肩をあげる」のと「肩があがる」のとは別のことであり、「肩をさげる」のと「肩がさがる」というのも別のことです。

    ●クイズ

     「肩をあげてはいけない」
     「肩をさげなさい」

     この2つのアドバイスは、同じですか?
     同じでないならどう違いますか?
     どう使い分けるべきでしょうか?

     「肩をあげてはいけない」とは、いちろーたならまず選ぶことがない表現です。
     なぜなら、禁止する命令表現は動きを固めるからです。

     もしも、肩をあげる必要が無い状況で、肩をあげたくないなら、適切な命令表現は「あげるのをやめる」です。

     「肩をさげなさい」はどうでしょうか。
     肩をさげる必要があるなら、これでよいです。

     ただし、その判断をするためには、検討すべきことがあります。その検討とは肩をさげることが必要かどうかです。
     肩をさげることが動きそのものとして必要なのか、あるいは、必要な動きにともなって発生することを許すべきなのか……望む動きはどちらなのかという検討です。

     ここで気をつけたいのは、肩を動かすことと、肩が動くことは違うということです。
     能動的に動かすのか、受動的に動くことを許すのかという違いです。

     ボウイングするとき、動きの目的はあくまでも、弓が望み通りに動くことです。
     肩そのものを動かすかどうかに関係なく弓さえ動けばいいのです。

     でも、弓を動かすために肩には動いて欲しいのです。

     なぜか。
     肩が動けることで得られるのは、《腕全体の動きの自由度が増す》ことです。
     腕の動きの自由度が増した結果として、弓の動きがなめらかになったりダイナミックになったり、デリケートにもなったりします。

     だから、「肩をあげる」ではなく「肩があがることを許す。そうすることで、弓の動きに肩がついていく」という動きの意図の作り変えが必要なのです。

     今回は一例として《アップボウで「肩をあげてはいけない」と教わり続けたけれどボウイングが全然改善できないという人》とのレッスンの一部をご紹介しました。

     今回は、ボウイングと肩の話を取りあげてみました。
     同じようなことをレッスンに持ち込まれた方がおひとりだけではなかったからです。

     もしかしたら、あなたも「肩をあげてはいけない」「肩をさげなさい。でもそれは下げ過ぎですね」などというアドバイスに困っていないかなという老婆心で今回はこのような記事を公開することにしました。

     肘でも指でも、首でも背中でも腰でも、脚でも……演奏に必要な動きを洗練させたいなら、あらゆる瞬間の、あらゆる部分の動きについてこうした検討をすることに価値を見いだせることでしょう。

     こうした改善を楽しみながら自分でできるようになってゆくのが「構えのセルフケア」のレッスンです。
     入門セミナーでは、もっとも応用がきく基本動作として楽器を手に取り、所定の位置に置くという動作を通して、動きの観察や分析を実習します。

     セミナー開催情報をキャッチするにはメルマガ登録しておくといいですよ。

  • 清宮幸太郎さんのスイング、股関節にホレボレ

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

    昨晩(2017.9.22)のこと。
    夕食を終えた後につけたテレビに目を奪われました。

    なにかと思ったら、清宮幸太郎さんが打席に立ってホームランを打った時のバットスイングでした。

    僕の目が最初に止まったのは、股関節でした。
    バットでもなく、腕でもなく、目線でもなく、頭と首でもなく。

    股関節が球状であることを思い出させてくれる、なめらかな動きだったのです。
    3年前との比較も放映されました。
    まったく違う動きをしていました。

    こうなってくると、清宮幸太郎さんがバットを振るときに、どんな意図・思考によってその動きを作っているのかが気になるところです。

    「世界一のホームランバッターになる」という彼の今後に注目していこうと思います。

  • 「理科室のガイコツは怖かったはずなのに……」骨格模型・太郎くんが怖くないのはなんでだろう?

    今回は北海道からセミナーに来てくださった、Iさんのレポートを紹介します。

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    Q1.学習会に参加して気づいたのはどんなことですか?

    肩当てが肩先に当たっていて、それが私の「安心な構え」で、その構えが自由な動きを制限してしまっているということ。
    弓の使い方、考えているつもりだったが考えが足りなかったということ。
    人前で演奏するとき緊張を抑えるためにしていた行動は逆効果だったということ。

    私はバイオリンを弾く動作すべてにおいて「これでいいのかな」と疑問を持ちながら演奏している、それではいい演奏はできないな、ということ。

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    Q2.今回の学習会に参加して何を得ましたか?

    バイオリンを鎖骨に置き….と構える方法。
    弓を端から端まで全部使えるようになる練習。
    弓を持つ指の形についての考え方。
    ポジション移動のときの親指や親指以外の指についての考え方。

    椅子に座って弾くときの座り方、姿勢など、特に悩みはなかったけれど、骨格や筋肉の観点から理にかなった座り方ができるので、ますます自信を持って座れます!

    出したい音を出すには、どうしたらよいか、自分で実験をする。

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    Q3.今回の学習会で得たことをどうやって活用したいですか?

    所属しているアマチュアオーケストラや、滅多にないけれどたまにある、人前での演奏のときに「音楽」を届けられるようになりたいです。

    先生が人体の仕組みに基づいた上でのお話しをされ、理解したり考えたりする時間を設けてくださり、納得して前に進めるよう導いてくださいました。
    あとは私が、身につくようにしなければなりませんね。
    やってみます!

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    Q4.その他に感想があればお聞かせください

    何と言っても驚いたのは、仰向けの状態でバイオリン弾いてみたときでした。
    弾きやすいような、弾きにくいような。

    この驚きの感覚を味わい、自分とバイオリンの間には、まだ新しい可能性、まだ知らない出会いがあるのでは、と思いました。

    理科室のガイコツは怖かったはずなのに、今回、骨格模型を見るととてもわかりやすかったです。
    特に手は新たな発見があり、見ていて飽きない感じでした。

    今まで、身体の使い方、これでいいのかなと疑問に思いながらも、目の前の練習を優先して、やってきました。
    これからは自分のスタイルとして追求できるように信念を持ってやっていきたいです。

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    Q5.学習会の内容、講師について意見やコメントがあればお聞かせください

    いちろーた先生、このたびは大変お世話になりました。
    どんなこともていねいに教えてくださって、ありがとうございました。

    すべてのお話が、とても興味深く勉強になりました。
    バイオリンを弾くということを深く詳しく話してくださいました。

    知りたいと思っていたことと、思ってもみなかったことの両方を知り、体感できる充実のGWセミナーでした。
    ありがとうございました。

    いちろーた先生のレッスンを受けた翌日、届いたメルマガを読むと、今までと違う感じがしました。
    いちろーた先生が目の前でお話されているようで、より理解しやすくなりました。

    先生のおっしゃる「安心して失敗できる環境」は、ありがたいです。
    カッコ悪くても、そっとフォローし、必要な方法を示してくださいました。
    安心感を持てるのは、大切なことだと思います。

    バイオリンのことを6時間も、ずっと話し合い、実験し。
    それでも飽きない、話題は尽きない、バイオリンって、いちろーた先生って、すごいですね。
    バイオリンのことで、こんなふうにじっくりと過ごしたのは初めてで、本当に楽しく充実した時間でした。

    (Iさん、ヴァイオリン、女性、北海道)
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  • ☆楽しみと不安の違い★

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

    楽しいときって
    何をしているでしょうか

    不安なときって
    何をしているでしょうか

    「何が起こるかわからない」
    と思うことそのものは不安とは違います。

    様々な定義はありますが、感情によって《行動を起こす選択肢》が見えなくなる状態を不安と言えるのではないでしょうか。

    「わからない」
    という状態にあるとしても
    楽しみを見つけることはできるし
    不安な気持ちでいることもできます。

    ホントに不安なときには、大事なものを思い出せなくなります。
    このメールを開くことができたということは、いまのあなたはホントの最悪な状態ではなさそうです。

    不安から抜け出したいなら、不安を見つめ返してやりましょう。
    最悪の状況になったときにどうするかを考えておけばいいんです。

    『最悪のシナリオ』を書き出す

    これが、不安への対処に役立ちますよ。
    ハリウッド映画でも作るつもりで、最悪のシナリオを書き出してみましょう。

    コツは……「こんなのあり得ない!」というくらいの最悪なやつを書くってことです。

    …………最悪のシナリオがなぜ効くか、もうお分かりになりましたね?

    では!(^.^)!

    あっ、そうだ。

    楽しみと不安の共通点ってなんだと思いますか?

    (2017.9.22配信 メルマガ号外から)

  • カーブとアーチをお大事に〜身近なものを支えている仕掛けに目を向けると楽しいよ、という話

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

    人の身体を支えているのはアーチです。
    これがアチコチにあります(駄洒落ですよ)

    アーチもカーブも曲がったものに関する言葉です。

    アーチとは弓のように反った形によって重さを支える仕組みです。
    カーブというのは見た目に曲がっていることです。

    身近なもので言うと……

    アーチって、橋とか大きな構造物によく見られるものです。

    というか、弓こそがアーチそのものです。

    骨格模型をよく見るとアーチだらけであることことに気づかされます。

    骨盤のアーチは見応えがありますねー!
    直立二足歩行が先か、この骨盤が先か。
    考えるだけで眠れなくなります。

    足にも見事な動的アーチの組み合わせがあります。
    ヒトの場合、足首から先だけで3つのアーチがあると言われています。

    これを知るだけでも立ち方や歩き方が変わるんじゃないかというくらいの威力を持っています。

    見た目だけではわからないことってたくさんありますけれど

    見るだけでわかることも負けないくらいたくさんあります。

    見えたものから何かを見つけようという好奇心を持って身近なものを見直してみてはいかがでしょうか

  • 腹が減っては戦はできぬ?!〜食べたものはコントロールできない。口にするかどうかでコントロールしようという話

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

    演奏会などで一日拘束されるときに
    食事の時間とともにお弁当が支給される場合があります。

    残さず食べちゃいますか?

    いちろーたは、演奏に支障がなさそうならいただきます。
    とても食べきれないとかこんなに食べたらつらくなると判断した時には食べません。
    持って帰るかその場で食べたがっている人にあげてしまいます。

    食べたら消化が始まってしまいます。
    消化活動というのは、自分の意思が及ぶものではないです。

    食べるか食べないか。
    食べるなら、いつ何をどれくらい食べるのか。
    ……ということなら自分の意思でコントロールできます。

    お弁当を出してくれたようなときでも、無理に食べることはありません。

    目や鼻に訴えてくるおいしいお弁当だと、予定外で食べてしまうこともありますけどね。

    本番の時に限ってなんとなく体が重く感じる人は、普段から食事のタイミングや内容と、その後の体調を普段から記録しておくといいですよ。

    普段の食事と、本番の時の食事を比べるようにしてください。

    調子の良し悪しと食事の関係が見えてくるかもしれません。

  • ★立奏でも座奏でも腕が疲れやすいあなたへ……下半身と腕をつなげよう★

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

    この記事を見つけてくださったということは、もしかして……
    たった5分ほどの演奏でも腰や背中が痛くなったりしていませんか?

    結論だけ知っても役に立たないのですが、先に結論を言います。
    下半身を演奏に活かすには、股関節を知りましょう。

    立奏でも座奏でも、股関節のうえで頭と脊椎がバランスをとっているから腕が自由な状態を作れます。
    腕がより自由であれば、有利な条件で演奏ができます。

    股関節をどうやって使いこなすのか、学び始めましょう。

    こんなことをいうのは
    下半身が演奏に参加していない人は、骨盤や脚などを演奏のときに仲間はずれにしていることが多いからです。
    いままで私のところにレッスンに来た人の話をきく限りですが。

    演奏中に背中や腰が痛くなるのは、理由があります。
    本来、股関節にやらせておけばいい仕事を、脊椎で引き受けてしまうと脊椎の自由度が下がります。

    演奏できるために大事なのは「頭と脊椎」が自由に動けることです。
    「頭と脊椎」の自由がなくなると、動きづらくなります。

    ほんのちょっと自由を奪ってしまうだけでも、かなり動きづらくなります。
    ……ということは、ほんのちょっと自由を取り戻すだけで、かなり動きやすくなります。

    《頭と脊椎》は意外なほど全身への影響力を持っています。
    それと同様に、股関節というのは、意外なほどに腕への大きな影響力を持っています。

    4年ほど前に、股関節のことを書いたブログをご紹介します。
    【ヴァイオリニストのための解剖学入門】ボウイングが変わる!股関節が演奏を助けてくれる秘密とは?(股関節・その1)〜腕と股関節は繋がっていた?!

    おまけ……「頭と脊椎」を固めるとどうなるか。
    簡単な実験はブログでもご紹介しています

    【ふたりでできる】バイオリン奏者のための首とアゴの固さをやわらげる実験♪

    こうした解説や実験はセミナー・学習会等で体験いただいています。
    メルマガでご案内していますので、ご興味あるかたはご登録くださいね。

  • 「バイオリンの振動って、こんなに気持ちいいんだぁ」〜教えたいのは教師の勝手。楽しみをわかちあうだけで学びの場は豊かになるはず

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

    ★「バイオリンの振動って、こんなに気持ちいいんだぁ」★

    あるクラスの合間に、バイオリンを触ったことがないという女子たちに囲まれたときのこと。

    「いちろーたさん、さっきのバイオリン、素敵だったよ」
    「あんなふうにひけたらいいよねー」
    と言われました。
    まだ楽器を手に持ったままだったので
    「いま、これをひいてみない?」
    とお誘いしました。

    僕が《教えるプロ》を目指して学び始めたばかりの頃のことです。
    その場で教えるなんて自分から切り出してしまったこともあって、ものすごくドキドキしていました。

    「えー、いいの?わたし、バイオリンなんて触ったこと無いわ!」

    さて、どう教えたらいいかな……。

    あなたなら、どう教えますか?

    いちろーたが最初に教えたのは
    《音を出すために、毛で弦をこすればいい》
    ということだけでした。

    あれこれ試行錯誤しているうちは口出しせず見守っていました。
    5分とたたないうちに、立派にバイオリンらしさのある音が聞こえてきました。

    「バイオリンって、楽器も振動しているんだね。曲とかひかないで、ただ音を出すだけでもこんなに気持ちいいんだ〜」

    そのときの笑顔は、いまでも僕のエネルギーを引き出してくれます。

    そのとき僕のことを囲んでいたうちのおひとりは、もともとバイオリンを習っておられましたが
    事情があってバイオリンをなかなか楽しめずにおいででした。

    後年、ご縁がありレッスンを受けてくれました。
    そのレッスンの後にこんな感想を贈ってくれました。
    ご紹介します。

    バイオリンって、すごく自由な楽器だった。
    「こうでなければ」じゃなく「こうしてもああしても、いいんだよ」というアプローチや言葉使いが新しくて、ますますバイオリン大好きになりました。

    大人になってから、でも、大丈夫そう、、、
    ぜひ一度一郎さんのレッスンを体験して見てください。

    (竹内いすゞさん 英語講師、パフォーマー)

    僕の大切な原点を思い出させてくれるメッセージでもあります。

    あなたも気持ちよさを味わえますように

  • ★続・TVニュースでできる観察トレーニング入門(分析編)★

    バイオリン応援団☆いちろーたです。

    ★TVニュースでできる観察トレーニング(分析編)★

    前回は「動き」の観察をオススメしました。

    「何が動いたか」を見つけて、言葉にするだけでしたね。
    どんな言葉を書きとめられたでしょうか。
    書きとめてあるなら、今回の課題に取り組むことができます。

    まだ何もニュースを見ていなかったら、いますぐニュース番組をチェックして
    アナウンサーの「動き」を自分の言葉で説明して、その言葉を書きとめましょう。

    では、今回の課題です。
    簡単です。

    書いてあるのは、見えた動きそのもののことですか?
    それとも、動きについてのあなたの意見ですか?

    書いてあることは、このうちのどちらだったでしょうか。
    分類してくださいね。

    これは以前お話した『変化のコンパス』でいう『分析』です。
    この『分析』は「観察する自分を観察する」という意味があり、構えのセルフケアには欠かせない初歩のトレーニングでもあります。
    ぜひ取り組んでみてくださいね。

    さて、前回「実は、もっと大切なことがある」とお伝えしたことは覚えていますか?

    観察の素材としてニュース番組を選ぶのには理由があって、
    だいたいいつも時間・人・カメラアングルが同じだからトレーニングを習慣化しやすいということでした。

    なぜニュース番組を観察の対象とするのか。
    トレーニングの習慣化よりも大事な理由があります。

    それは……

    ・話者の意図が明確である

    ということです。

    ニュース番組のアナウンサーは「ニュース原稿を視聴者に正確に伝える」という明確な意図を持って読んでいます。
    これが観察のトレーニングにはうってつけなのです。

    なぜ、音楽番組を選ばないのか。
    楽器奏者の演奏動画などを見るのは観察の初歩のトレーニングには不向きです。

    ニュース番組はいいのに、音楽番組はなぜ不向きなのか……こうしたことを自分で考えてゆきましょう。
    いつまでも一方的に教わっているだけでいいなら、自分で考えなくとも構いません。

    自分で自分を指導する力を鍛え育てていきたいなら、このように考えて取り組んでいきましょう。
    演奏にも変化があらわれますよ。

    今回の課題は、「自分の観察したものは、見えた動きのことか、動きを見た自分の考えか」を区別すること。
    区別が終わったら、どちらのほうが多かったか、数えてみてくださいね。

    では!