【鍛えの夏SP 04】音色のシンプルトレーニング「Stick-Slip」で音色を操ろう

2018/04/05

バイオリン応援団☆いちろーたです。

【鍛えの夏SP】第4回となる今回は
「Stick-Slip」を操ろう!です

弦と弓毛の2つの状態「Stick」と「Slip」

「Stick-Slip」というのは
弦を弓の毛でこすった時の
サウンディング・ポイントの2つの状態のことです。

サウンディング・ポイントとは音が生まれる点のこと。
ここでは「弓毛と弦がふれあう点」のことです。

サウンディングポイントについては
【鍛えの夏SP】第1回〜第3回に詳しく書きましたので参考にしていただけたら嬉しいです。
【鍛えの夏SP 01】音色のシンプルトレーニング「On/Off」から豊かなグラデーションを手に入れる最初の一歩
【鍛えの夏SP 02】音色のシンプルトレーニング「On/Off」を自在に切り替える2つの方向
【鍛えの夏SP 03】音色のシンプルトレーニング「On/Off」でボウイング分析を始めよう

今回はサウンディングポイントで起こる出来事を理解するために「Stick-Slip」について詳しく考えていきます。

言葉の意味としては
「Stick」とは「くっつける」……粘着・ねっとり・ねばねば系
「Slip」とは「すべる」……潤滑・つるつる・すかすか系

動きの方向としては
「Stick」とは、弦と毛が触れ合っていて、同じ方向へ動くこと
「Slip」とは、弦と毛が触れ合っていて、別々の方向へ動くこと

具体的にボウイングしているときの
《弓毛と弦の接点》の様子を思い浮かべたほうがわかりやすいかもしれません。

「いまから弓の毛で弦をこすって音を出すぞ!」
という場面を思い浮かべてください

動きはじめの瞬間は
弓の動きと同じ方向に、弦がついてきてくれます
……これが「Stick」です。

そのまま弓を動かし続けると
あるところで、弓の毛が弦を捕まえておくことができずに
弓の毛の動く方向とは別の方向へと、弦が逃げるように動きます
……これが「Slip」です。

音色を作る以前に
弓の毛と弦で音を作るために重要な事があります。

それは

《弦が振動するには「Stick」と「Slip」の両方が必要》

だということ

弓の毛で弦をこすっている間
たえず「Stick」と「Slip」は発生します。

では実験してみましょうか

実験「Stickだけ」「Slipだけ」を作ろう

「Stick」だけを起こすには、弓毛と弦をどう扱えばいいでしょうか
「Slip」だけを起こすには、弓毛と弦をどう扱えばいいでしょうか

「Stick」と「Slip」は音色にどんな関係があるでしょうか?

音作りをするときに
「Stick」と「Slip」にはどんな役割があるといえるでしょうか(^^)

『鍛えの夏SP』他の回も読む

【鍛えの夏SP 01】音色のシンプル・トレーニング「On/Off」から豊かなグラデーションを手に入れる最初の一歩
【鍛えの夏SP 02】音色のシンプルトレーニング「On/Off」を自在に切り替える2つの方向
【鍛えの夏SP 03】音色のシンプルトレーニング「On/Off」でボウイング分析を始めよう
【鍛えの夏SP 04】音色のシンプルトレーニング「Stick-Slip」で音色を操ろう
【鍛えの夏SP 05】音色のシンプルトレーニング「StickからSlipへ」発音の瞬間を見つけよう
【鍛えの夏SP 06】音色のシンプルトレーニング「動きの方向」で音を作ろう♪
【鍛えの夏SP 07】音色のシンプルコントロール(2つの鍵と9つのエクササイズで遊びながら身につけよう)
【鍛えの夏SP 08】奏法改善に効く2つのフォーカス「SP」と「AO」とは?
【鍛えの夏SP 09】演奏中でもSPとAOにフォーカスし続けるには?
【鍛えの夏SP 10】集中力アップ!気が散ってしまう僕が取り組んだ「SPドリル」
【鍛えの夏SP 11】飽きずに続ける秘伝……発音の反復練習を支えたものとは
【鍛えの夏SP 12】音の手触りをきこう
【鍛えの夏SP 13】100円でできる爆速セルフケア「わかっていても直せない」なんてもうおしまい!
【鍛えの夏SP 14】構えが必ず変わる「3つの原則と禁句」
【鍛えの夏SP 15・最終回】上達に終わりはないけれど。

【鍛えの夏SP・号外】音色のシンプルコントロール「けっきょくコントロールするにはどうすればいいの?」

この『鍛えの夏SP』は、2017年7月16日から8月6日にかけて、いちろーたのメールサービス読者向けに配信したメールを一部ブログ向けに編集し掲載しているものです。

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