座奏するなら、足を床に「置く」
チェロを演奏するとき、脚を開くには、足を置き直すだけでいいんです。
前回の記事の続き。今回はビブラートの話をします。
(前回のあらすじ)
バイオリン奏者を目指す優子さんがレッスンにやってきて言いました。
「ビブラートがうまくなりたい」
「音が出てくるために、何が動いて欲しい?」とたずねると
「音が動いて欲しい」
さて、こんどは、手の動きについて調べることにしましょう。
(前回の記事を読む→「ビブラートって何したいの?」「音をうごかしたい!」小さなバイオリニストの大きな願いに感動…… | 手と腕の使い方専門・東京都府中市のバイオリン教室「バイオリン応援団」)
いちろーたです。
今日きてくれた生徒さんのお悩みはビブラート。
「ビブラートがうまくできない」
という優子さんに、ボクはたずねました。
「……バイオリンから音が出るために、なにが動いてほしいですか?」
あなたなら、どう答えますか?
Skypeレッスンを2回受けた後、特別セミナー「美しさとテクニックを磨く【弦楽器の構え方】3時間集中セミナー〜演奏が変わる最初の3ステップを学ぼう」へ参加してくださったHSさん(女性、バイオリン)から、ご感想を頂きました。
演奏中に体全体に力が入ってしまうことが悩みで、特に顔に力が入ってしまうのが気になっていました。
あと、左手にもいつのまにか力が入ってしまって、思うように弾けない状態を何とかしたかったです。速く弾けないし。
それができるようになりたいと思って参加しました。
自分とバイオリンの関係が、違っていたことに気づきました。
ひとつの動きをするのに、使う力がほとんどいらないということに気づきました。
演奏する姿を良くするために「この姿勢で弾く」と考えるのは役に立たないということがわかりました。
ちょうど行ける日だったので(笑)
あとは、Skypeのレッスンが良かったので、遠いけど一度直接受けておこうと思っていました。
今日(昨日)のレッスンから。
教師が生徒に相対するとき大事なのは、急所を自覚するきっかけを与えること
そのためだったら、本人の認識している世界観を尊重しまくる
とことん寄り添うことで、「あれっ?もしかして、これって何かがおかしい。何がおかしいんだろう?」っていうものがその場に醸しだされてきますね。
そんなことを思いつつ、
「いやぁ、学ぶのって、面白いですね!」
と生徒さんとお話したのでした。
小指の探求に始まって、
バイオリンG線のふるえ、
移弦、
ピチカート
などなど探求しつつ
腕の仕組みを調べたり
「演奏するときの動き」を大解剖したり
新しい発見や、いままで知っていただけのことが、できるようになった濃密で納得な2時間でした。
▼美しさとテクニックを同時に磨く《カラダの使い方》
レッスン・お悩み相談会やってます
12月28日(日曜日)は、カラダの使い方教室@新宿・徳絃社↓
http://www.reservestock.jp/page/event_series/8524
12月29日(月曜日)は、冬休み特別講座@府中を開催します↓
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無料相談会もやってます。
http://www.reservestock.jp/page/event_series/9845
インターネットレッスン受講のご感想をいただきましたので、ご紹介します。
受講の感想文
アンニョンハセヨ~ なんてことで 韓国のプサンに住んでいる主婦です。
バイオリン歴は4年ですが 最初の1年はスーパー主催のグループレッスンでした。
そのためか?? 習っていた先生には いつも 最初に正しい弓の持ち方 教えてもらわなかったから、、
変な癖がついていて 直らない。最初から いい先生につかないといけないんだよな~と 毎回 言われてました。
50の手習いで始めた右も左もわからないバイオリンで 最初の先生には 上手になっても おばさんは 趣味だからねえ~なんても 言われてました。
次の先生に1年習ったころから 一緒に教会で演奏しよう!とのことで 教会で演奏活動を始めて2年になります。
想像が付くように バイオリン1~2年の技術。
ビブラートの動きが出来るようになって即座の演奏活動。
それに 楽譜だって すぐに読めるわけでもない。ましてや 教会も この先生に習ったときから行き始めたので1年。賛美歌も ???の状態でした。
いつも 音程が悪い。なんでこんなことも出来ないんだ! ああ、、もう 教えられない。
そんなお言葉ばかり 先生から 出ていました。
自分では もっと スラスラ弾きたい! もっと 聴いてもらえる演奏をしたい!
そんなとき いちろーた先生の講座をネットで知りました。
一応外国ですが ハングアウトで ネットで受講することが出来ました!
なるべく上等のカメラを購入したかったのですが 安物しか 売っておらず 試してみると 動きと音が 少しずれてる状態でした。
それでも 先生は 的確に 教えてくれました。
えええ???今まで 出来なかったことが こんなに簡単に 魔法にかかったように 出来るようになるの????
ああ~~ん あの苦労は なんだったの??
やっぱり 出来ない、、あんたは 出来ない、、、どうせ出来ない、、、
こんな暗示を 今まで習っていた先生から かけられていたようでした。
引っかかっていた問題を 解決してもらったせいか??
伸び伸びと演奏することが 出来るようになりました。
知らず知らず または 知らないから 自分をどこかで 止めていた部分が あったのでしょう。
楽しく演奏することが できるようになりました。
そして 体も楽になったからか?? 歌を歌っても どこかに詰まっているような感じがいつもしてたのですが おなかに力が入り 気持ちよく 歌えている自分を発見!!
魔法と言っても まだまだ練習しないと出来ない課題もたくさんありますが どういう練習をすれば出来るようになるのか?? これを知っただけでも ありがたいことです。
自由と楽しさ自分も出来る!年を取っても楽しめるバイオリン!
みなさんも 先生に 魔法をかけてもらってください!
ありがとう ございました。
(Hario Masumi、バイオリン)
「先弓が使えなくて困るんです」
「それがどうしたの?」
「えっ……?」
――先弓を使えるようになりたいのは、どうして?
――もしも、先弓が使えるようになったら、それで何をしたいの?
「だって、どうしても先弓を使いたいんだもん」
「そっか、じゃあ使って見せて」
(さらに…)
今日はインターネットを使った通信レッスンでした。
テーマは重音奏法。
G線が開放弦で、D線はハイポジションで奏でるとき、音がG線だけかすれがちになる、というお悩みでした。
右手の動かしかたを変えればいいというのは、読者の皆さんも想像できると思いますが、どうやって右手の動きを変えたらいいのかということこそが問題でした。
意外なところに解決の糸口がありました。
(さらに…)
今日は、徳絃社さんでのレッスンでした。
この日のメモを残しておきます。
参加メンバーが気になっていること=右手のこと、左手のこと、肩当てのこと
お話を聞いていて、演奏を拝見して、いちろーたが気づいたこと(順不同)
(さらに…)
前回のブログ「ダイナミクスを広げたい」でも紹介した、ある日の小学生Aさんとのレッスンから。
この日の一番はじめに、「今日は、何をやりたいですか?」というわたしの問いかけに
なかなか答えが言葉にできずにいたAさん。
いろいろと考えているところへ助け舟を出しながら
「いまやっている曲を、みてほしい」
というリクエストを言ってくれました。
題材は、ベリオのコンチェルト。
序奏があって、いよいよソロ・バイオリンが登場する場面。
小学生Aさんとの、ある日のレッスンでのこと。
ベリオのコンチェルトで、オクターブの3連符で上行するところ……
・3連符系の早いパッセージ
・ボウイングのアップとダウンが非対称(音価やアーティキュレーション)
・移弦もある
・ダイナミクスを変える
という箇所で、
「クレッシェンドを、もっとちゃんとしたい」
「弓をたくさん使うように言われたけど、うまくできない」
「もっとダイナミクスを広げたい」
という要望があったので、そのときに使ったアイデアをご紹介します。
みなさんは、「これは、初めて見る楽譜だ」とわかっていたら、どうしますか?
ある小学生の女の子とのレッスンで、ぼくは彼女にたずねました。
はじめて見る楽譜に、取り組むとき。
それには、方法がいくつかあります。
あなたなら、どんなやりかたを思いつきますか?
彼女は3つの方法を見つけました。
「今日来たばかりの楽譜、ほとんど譜読みしてない!」
「へえー、そうなんだ!じゃあ、どうする?レッスンやめとく?」
で始まった、その日のレッスン。
本当にやりたいことなら、「やめる」と言い出す子はいません。
「ここのクレッシェンドを、もっとやりたいんです」
――なるほど。どうやったらクレッシェンドができるの?
Aさんにむかって私が問いかけることから、この日のレッスンが始まりました。
こんど小学5年生になるSさん。いままではお母さまが見守るなかでのレッスンでしたが「ひとりで受けたい」とのことで、お母さまは別室で控えておられました。
さて、今日はどんなことをやりたいのか、いま一番気になっていることがどんなことか、Sさんにきいてみると……「ビブラート!」
私の母はピアノを70歳過ぎてから始めました。楽譜を見せてもらうと、それはそれはさまざまな書き込みがあります。我が母ながら熱心だなぁと感心します。
「あれっ?」と思って、よーくみてみると、指番号が書いてあるなかに見慣れない数字があるんですよ。
そう。「5」です。
みなさんは、指番号の違いでこまった体験ありませんか……?