「先弓が使えなくて困るんです」
「それがどうしたの?」
「えっ……?」
――先弓を使えるようになりたいのは、どうして?
――もしも、先弓が使えるようになったら、それで何をしたいの?
「だって、どうしても先弓を使いたいんだもん」
「そっか、じゃあ使って見せて」
◇
今回は、前回の続きです。
先弓を使いたい。
理由はどうであれ、弓の先っぽで音を作りたい。
どんな音を作るかに関係なく、弓の先端で弦をこすりたい。
「じゃあ、弓の先っぽで弦を触ってみるとどう?」
「届きません。ほら」
「なるほど。そのやり方は届かないやり方だとわかったんですね」
こういう生徒さんがいるとしたら、
なんという言葉をかけるでしょうか?
「じゃあ、使って見せて」
弓の先端が弦に届かない時、できることはどんな事があるでしょうか?
◇
ある日、ボクはこんな問いかけをしました。
「じゃあ、弓の先っぽが弦にのっていて、そんな弓をさわろうとしたら、
カラダはどう動けるのか、どう動いてはいけないと思っているのか、それを調べることもできますよ?」
またあるときは、
「指を、弓のどこに置くかは、選ぶことができます」
またあるときは、
「他の人に弓を持たせて、その人に弓の動かしかたを指示することもできます」
どんなやり方で探求していくことができるでしょうか?
★もっと探求したい人へのヒント
「できない方法」を役立たせるために、何ができるでしょうか?
「できる方法」を見つけるために、やってはいけないと思っていることは何でしょうか?
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