指が固まってイライラしちゃうときに……

2018/04/05

バイオリン応援団☆いちろーたです。

バイオリンをひいていて

「指が固まってイライラしちゃう」

そんなときありませんか?

 ♪ ♪ ♪

Facebookで公開を始めた『練習を見せちゃうシリーズ』は、ゆうべ3本目になりました。パガニーニのカプリース24番に挑戦する3日目の様子をfacebookページでご紹介しています。

★今回紹介する動画はFacebookアカウントがなくても視聴できます(3分30秒、解説字幕あり)

取り組んだのは第9変奏。
イライラして途中で投げ出したくなる左手ピチカートです。

「手順を確認する」という方針で臨むことにしました。
手順とは「演奏するために何がどんな順序で起こる必要があるのか」ともいえます。

音を出すための動きの順序にフォーカスしたことで、音程や音色、リズムなどの「悪さ」に嫌気がさすこともなく《今は動きの順序を調べているのだ!》と冷静な自分が主導して当初の目的通りに「動作の順序」がわかりました。

『こんなの無理!』と投げ出してしまう代わりに、何をしたらいいのか調べることに時間を使ってもいいのですよね。

 ♪ ♪ ♪

今回のビデオには大事なことが隠れています。
それは《指が固まるのは、指のせいではない》ということ。

今回のケースでは《指が動くために必要なものが揃っていなかったのに動き始めた》ということです。

 ♪ ♪ ♪

たとえ話をします。
想像してくださいね。

超忙しいあなたの仕事場に新人さんがひとり入ってきました。
3ヶ月で一人前の戦力として育て上げる前提です。
あなたがその新人さんの育成担当者ならどうしますか?

新人さんは、ただそこに居るだけで仕事を手伝ってくれる様子がありません。
かといって、あなたは本来の業務があまりにも忙しいので新人さんのお世話ばかりするわけにはいきません。
あなたは、新人さんがどの程度仕事ができるかを知りません。
さて、どうしましょうか。

何もしていないようだからといって
「何をぼーっとしているの!?」
なんて声をかけたら、新人さんを萎縮させることになっちゃいます。

お互いがお互いのことを何もわからない状況です。
そんなときに必要なことはなんでしょうか?

 ♪ ♪ ♪

バイオリンを持って作品と向き合うときも同じことです。
目の前にある楽譜に対して身動きが取れなくなったなら、私たちには何ができるのでしょうか?

 ♪ ♪ ♪

何もわからない新人さんがのびのびと成長できるようになるために必要なことは何か……
《わからないことは「わかる人」にきく》
《「わかる人」が誰かを知っておく》
……この2つです。

この2つを実行するには、さらに知っておくべきことがあります。
何が必要か、考えたことはありますか?

もしも仕事場であれば、何も知らない新人さんを責めるのは筋違いです。
・知らないことを誰にきけばよいかもわからない
・きいてよい内容は何かもわからない
・きいてよい(話しかけてよい)タイミングなんて思いつきもしない

新人さんって、こんなことだってわからないのがアタリマエです。
だから、何がわからないかさえもわからないのです。

本当に何も知らない新人さんを仕事のできる人として育て上げるには、あなたひとりの育て方だけではなく、仕事場全体の仕組みを整えることが大事ですよね。

《新人さんを育てる仕組み》のなかで、いちろーたが大切にしているのはただひとつ

◆「いま、私はわかっていない」「いま、私は行き詰っている」と本人自身が気づけるようにしていく

ということ。

これがすべてのスキルの発達する土台となります。
これができれば、他の必要なスキルも一緒に発達してゆきます。

この《成長の仕組みづくり》をサポートするのが《構えのセルフケア》レッスンなのです。

 ♪ ♪ ♪

指を責めても時間のムダ。
建設的に対処しましょう。

「何が指の動きを止めているのだろうか?」という気づきから
「いま何がわからないのか」という問いを立てて、いちろーたはパガニーニの練習を進めていったのでした。

★今回紹介する動画はFacebookアカウントがなくても視聴できます(3分30秒、解説字幕あり)

《指の動きがなめらかでない》と気づいたことから
3分ちょっとの練習が始まっていきます。

何をしたせいで固まっているのかはそれぞれ状況によって違います。
ご自分でわからない時はレッスンを受けに来てくださいね。

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