指が開かない弦楽器奏者のために……フィンガリングのよくある勘違いを正す12のヒント

いちろーたです。

2016年のお正月、どんなふうに過ごしていらっしゃいますか?

ぼくは、11日に開催するフィンガリング・セミナーのために
知識と教え方の棚卸しをしているところです。

この記事でも、指の動かし方について、
ヒントになることをお伝えしておこうと思います。

感動のお正月2016

全身全霊で、いまを満喫する姪っ子に感動!

その前に、
このお正月、姪っ子と遊んでいて感動したことをご紹介しますね。

姪っ子は、弟夫婦とともに、このお正月、泊まりがけで遊びに来てくれました。

姪っ子は1歳3ヶ月。
何がスゴイって、何をするのも全身で全力プレー!

「なんだ、そんなことか」といえば、それまでのことです。
でもそれが、ボクにとっては、なによりも嬉しい楽しい、発見の連続でした。

歩いたり、声を発したり、食べたり、笑ったり……。
姪っ子の何を見ても、見ているだけで飽きない美しさがありました。

触れるとわかるダイナミズムに感動!

抱き上げると、さらに全身の動きが伝わってきます。

呼吸とともに、肋骨がガバガバ動く。
腕が動けば、足も動く。
何をするにも、遠慮無く全身が動いています。

うーん、すごい。

手にしたものは、口に運んだり、
振り回したり、叩いたりして、何が起こるか情報収集しまくっていました。

そして、集めた情報を使って、
何かをしようとしているのが伝わってきました。

女性の不思議なチカラに感動!

そういえば、
姪っ子が何をやろうとしているかは、ボクにはよくわからなかったけれど、
義理の妹や、私の母には、なんでもよく伝わったようです。

女性って、豊かで不思議な力を持っているんだなと、
あらためて感動しました。

フィンガリングの話

さて、指の話。

バイオリンをはじめとする、弦楽器の演奏では
指を使って、弦をおさえたり、離したりすることで音を作り変えます。

この《指を動かす》ときに、

「指がひらかない」
「指が届かない」

ということで困っている人は、多くいらっしゃるようです。

身体に共通する《3つの勘違い》

昨日配信したメールでは、「手首の痛み」について
《3つの勘違い》が原因となることをご紹介しました。

指の動かし方でも、同じことが言えます。

1. 演奏フォームに正しい《形》を求めている
2. 指や手首について、正しい《身体地図》を持っていない
3. 「痛いのは仕方ない」と思っている

人間の体の仕組みと、それを活かす使いかたには、
共通の原理があります。

この《3つの勘違い》はよく復習してくださいね。

指の身体地図をアップデートしよう!指が動く仕組みを正す12のヒント

今回は身体地図をアップデートするために、
《指が動く仕組み》についてのよくある勘違いを正すためのヒントをご紹介しておきます。

動きの方向を調べよう

1. 指が曲がるのは、どっち向き?
 自力で曲がるのと、他力で曲がるのでは、どう違う?

2. 指が伸びるのは、どっち向き?
 自力で伸びるのと、他力で伸びるのでは、どう違う?

動きの命令文を見なおそう

3. 「指が開く」「弦を押さえる」を他の言葉で言うと?
4. 「指が開かない」「指が届かない」……本当は、どうなってほしい?

動きを作る仕組みを調べよう

5. 《動かしたい指先》が動くための筋肉は、どことどこをつないでいる?

出したい音を作るために必要な動きを調べよう

6. 出したい音はどんな音?
7. 6の音のために、どの弦の、どの部分を触る?
8. どの指で触る?
9. その指は、いまどこにある?
10. 8の指が7の場所へ到達するために、どんな通りみちが思いつく?
11. 8の指が、11の通りみちを通るとき、身体の全部がどうやって動けば可能になるでしょうか?
12. あらゆる可能性の中からひとつを選んで、実際に動くと、何がわかるでしょうか?

あなた自身のフィンガリングを作るには?

あくまでも、いまの時点でのボクのフィンガリングの取り組みかたを書きました。

この探求の過程のなかで、
解剖学を学んで、どう動けるかを学んだり、
スコアを読むことで、どんな音を出そうかと考えたり、
実際に音を作ってみることで、指づかいの前後関係を検証したりします。

もっと、ほかの探求の仕方もあるはずです。

あなたは、どんなやり方でフィンガリングを磨いていきますか?

-練習への取り組みかた