シリーズ6回目は「動きの先端」……動かす対象の描く軌跡を思い描きましょう。
まずは、出発点を確認して……
ゴール地点はどこでしょうか?
その間をどんなふうに動いていきますか?
おさらい:弦楽器奏者に役立つ身体の基本7項目
- 頭は背骨の上に乗っかっていて、自由に動ける
- 頭の下には首の骨が7本続いている
- 腕は体の前についている
- 手のひらは指だ
- 筋肉の仕事は縮むこと
- 動きの先端を思い描く
- 足も自分だ
弦ラク*身体の基本6. 動きの先端を思い描く
動きの先端を思い描く
簡単な実験をします。日常の動作を思い出してみましょう。「ペンで線を横一直線にまっすぐ引く」どうでしょうか。思ったような真っ直ぐをかけましたか?そんなに苦労せずかけましたよね。
つぎに、さっき動かしていた関節をひとつひとつ思い出して、その動きを再現しようとしてみてください。指だけですか?ひじは?肩も少し動かしましたね?背骨もバランスのために少し動いていましたね。どうでしたか?線は思っていたようにまっすぐに引けましたか?
最後にもう一回。今度は「自分が持っているペンの、ペン先が紙の上に触れて横一直線にインクをのせてゆく」と思ってやってみましょう。どうぞ。
今度はどうでしたか?最初や先ほどのやりかたに比べてどんな違いがありましたか?線のまっすぐ具合、書き終えるまでの速さ、ペンを持つ力の具合、書いているときの気持よさ……。どんな事に気づくでしょうか。
3つのやり方のうち、一番好みにあったものを演奏の時にも応用してみてください。《ペン先と紙》だったのが、《弓毛と弦》あるいは《指と弦》に置き換えて動きを言い表してみましょう。
まとめ
何かを動かすとき、動かす相手の全部を思い浮かべて、それについていくと体の動きは目的に向かって、ひとつのまとまりを保つことができます。これが動きの先端(リーディング・エッジ)という考え方であり、効能です。
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