アレクサンダーテクニークは痛みを消さない

2018/04/05

バイオリン応援団☆いちろーたです。

いちろーたが学んで使っているアレクサンダーテクニークとは何なのでしょうか。
僕は「教えるプロならば学ぶべきツールだ」と答えます。
学び始めたときからそう思ってきました。
今も変わりません。

【いちろーたが思うアレクサンダーテクニーク】
(バイオリン演奏の心と動きの統合)

バイオリン奏者の仕事は、動くことです。

言われればなんでもないことでも、演奏している間にこのことを覚えていられる人がどれだけいるでしょうか。

たったひとつの真実は、あなたを支配できるのはあなた自身だけだということです。

バイオリン演奏は、奏者に多様な動きを要求します。楽譜に書かれているのは音についてです。カラダの動きについては書いてありません。

あなたが音楽をかなでようとするのなら、あなたの仕事は、音楽が求める音を心に抱き、その音を作るにふさわしい動きを計画し、あなた自身をその計画に沿って動かすことです。

あなたの演奏が「うまくいっていない」と感じたとき、あなたは何をしているでしょうか?

そのときあなたは何に従って動いているでしょうか?

アレクサンダーテクニークは、私たちが自身を使うときの技術です。その技術が私たちにもたらすものは、私たちがやりたいと望んだことを成し遂げるまでに、何から始めて何を保ち続けるべきかという指針であり行為そのものです。

本質に目を向ければ、アレクサンダーテクニークは自己学習の技術だと言ってよいものです。

しかし、アレクサンダーテクニークは万能の《治療法》のように取り沙汰されることがあります。アレクサンダーテクニークを学習する過程を通して、身体の痛みや重たい気持ちが軽快される体験をする人が多いためです。

アレクサンダーテクニークは痛みを消しません。痛みの元となる行動が変わりゆくための技術です。私たちの行動に伴う痛みとは、肉体的なものに限りません。目的が達せられず苦しむことも含んでよいでしょう。

その解決を目指すときに《自身の行動をどう作っていくのか》というところから始めるのは、どういったメソッドにでも共通する原点です。

アレクサンダーテクニークの独自性は、この原点を《頭と脊椎》に見出したことにあります。

なぜ《頭と脊椎》が私たちの動きを変えてしまうのか。その働きを使って自分の望みを達するには具体的に何をしたらいいのか。こうしたことは、アレクサンダーテクニークを学ぶ過程で、できるようになり、わかるようになります。

私たちは、自分自身と一生涯付き合い続けます。その付き合いかたを学ぶ技術がアレクサンダーテクニークではないかな、と思うこの頃です。

-教えるスキル・指導力アップ
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