『事務仕事にバイオリン練習法を持ち込む』〜テンキー入力とフィンガリングの共通点とは?

数字でいっぱいの集計表をパソコンへ入力するのも
バイオリンで左手指の練習をするときと同じだと思いませんか?

取りたい音、
取りたい場所(指板の上、弦の上)
音がとれたかどうか

これを、順序を正しく行うことがバイオリンの練習と同じだなと思ったんです。

「この数字のために、ここへ指を動かす」
「この音のために、ここへ指を動かす」

Numbers

9月に入って初めてのばよラボ通信です。
すっかりご無沙汰してしまいました。

じつは、知り合いのお仕事のお手伝いをさせて頂いています。

いわゆるジムの仕事です。
あっ、「事務」です……、打ち間違えました!

パソコンの文字変換が、
MacとWindowsではずいぶん勝手が違います。
こういう違いって、いらいらしませんか?

——初めての通勤経路、建物で、どこに何があるかわからない。
——自宅とは違うパソコンや、ソフト、プリンター、文具の使い勝手。
——どんな考え方をもった人かわからない人との協同作業

事務仕事ですから、一見すると、バイオリンとは全然関係ない仕事です。

そして、普通に考えたら、どうやってみても
バイオリンの演奏とは関係はみえてこない仕事ではないでしょうか。

でも、事務仕事ってバイオリンの演奏と同じですよ!

書類の作成だったら……

言いたいことがあって、
どうしたらそれが表現できるかを考えて、
紙に書き表す。

バイオリンの演奏は……

やりたい音楽が思い浮かんで、
どうしたらそれが表現できるかを考えて、
音を作って響かせる。

どうでしょうか?
これは、私の勝手なこじつけでしょうか(^o^;)

『事務仕事にバイオリン練習法を持ち込む』

バイオリンの演奏にも応用が効くくらいに
発展させて、前向きに考えてみると、

「苦手な作業」
「まだ慣れ親しんでいない業務」

をマスターするにはどうしたらいいかと考え、

ほかの人に教えられるくらいまで熟練するには
何を知り、できるようになればいいのか

業務の目的はなにか、
何を提供することで対価を得ているのか、
サービスを享受する人と提供する人が
ともに発展してゆくためにどのような将来図を描いてゆけばいいのか……

という考えかたで、仕事を見つめ直すようになっていくはずです。

さて、前置きが長くなりました。

じつは、

ぼくは、パソコンや電卓のテンキー入力をするのって、めちゃくちゃ苦手なんです。
テンキーというのは、0から9までの数字が並んだ、数字入力専用のキーボードです。

このテンキーを使った仕事が、どうも苦手なんですよ。

たとえば、
仕事で渡された1ヶ月のデータ集計表を見ながら、
パソコンのエクセルという表計算ソフトに打ち込んでいくんですが、

紙を見て、キーを見て、画面を見て……
これがぜんぜんだめ。

まず、目線の移動で疲れちゃう。
そして「あれっ、どこまで打ち込んだっけ?」とか迷子になっちゃう。

ためしに、デキる人のをまねをして、
集計表だけを見て、手の感触をたよりに打ち込んでみると打ち間違いだらけ。
一桁多くなったり、一桁抜けたりしちゃいます。

なんで、テンキー入力がこんなにだめなのか。

自分がやっていることを観察してみたら、
テンキー入力の習得法がわかっちゃいました!

いちろーた流☆テンキー入力習得法

まず、右手指の守備範囲をきめます。

・中指「5」

まず、最初におぼえる守備範囲は、これだけ。

指を見ながら、上記の場所に、指を置きます。
だいたいのテンキーには、「5」に出っぱりがついています。

これを覚えればオッケー!

——他の数字は!?
——他の指は!?

数字の並び順を、よく見ましょう。

[7][8][9]
[4][5][6]
[1][2][3]
[0]

となっています。

「5」よりも手前が小さく、奥が大きい
「5」よりも左が小さく、右が大きい

指を動かすときには、

データの紙(集計表)を、1ケタずつ読む
読んで、その数字の場所を思い出す
思い出した場所に向かって指を動かす

をやるだけです。

この《順序を守れるくらいゆっくり》にやります。

「イチ……左下……人さし指を動かす」
「サン……右下……薬指を動かす」

みたいな感じです。

これが、ある程度できるようになったら、

《順序を守るゆっくりスピードで、一定のリズムに乗って》やります。

これができるようになったら、
《数字を読み上げながら、動きは指に任せる》
というやりかたを試します。

不思議なもので、この段階まで来ると
間違えたときには、指が気づくようになっています。

ここから先のスピードアップは、ぼくの未体験ゾーンです。

大事なのは、《できたかどうかの確認》は、あとでやるということ。
「ここまで入力する」と決めたところまで、ひと通り打ち終えてから確認しましょう。

バイオリンで左手指の練習をするときと同じだと思いませんか?

取りたい音、
取りたい場所(指板の上、弦の上)
音がとれたかどうか

これを、順序を正しく行うことがバイオリンの練習と同じだなと思ったんです。

「この数字のために、ここへ指を動かす」

「この音のために、ここへ指を動かす」

根本は、まったく同じです。

焦ったら、全然上達しません。
間違えるクセばかりついてしまいます。

これもまた同じ。

自分で自分をコントロールし続ける。
自分が決めたとおりに動く。

ここに、カラダの動きの秘密があるんですね。

-ボクの体験談