【演奏が変わる楽譜の読み方】ボクの読書法「はしがきを読め!」を応用してみる

 今回は楽譜の読みかた。ボクの先生から教わった読書法のことを思い出したのと、「演奏を準備するときには、こういうことを気をつけなさい」と言われたことを思い出しつつ書いてみます。

 ボクの先生は、読書について、お師匠さんからこのように言われたそうです。

「はしがき」を読みなさい。

「序文」や「おわりに」といった部分には、著者の信念や哲学があらわれるものだ。

小説などは、ただ面白おかしく筋書きを追って読むこともできるが、それでは読書の醍醐味を味わったとはいえない。

書物を通して、自分の人生だけでは体験できない、何十人・何百人という生きかたをも体験できるのだ。

 ボクも師匠から、このように教わりました。ですが、ボクは小さいころは図鑑や百科事典のほうがすきで、こうした読書はしてきませんでした。先生からは「もっと本を読みなさい」「いまは何を読んでいるの?」と、人づてに言われることもありました。ときには面と向かって「宿題はやったの?」とさえ言われることもあって、演奏をお披露目するどころじゃない心地になったこともありました。

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演奏するだけでは得られない《音楽の楽しみ》を見つけよう

 音楽の楽しみとは、どんなことでしょうか。楽曲を演奏するだけが音楽の楽しみではないと思います。

 ある一つの楽曲を楽しもうとするにも、さまざまな楽しみ方があるはずです。「自分の知らない楽しみ方が、まだどこかにあるはずだ」と自分に問いかけてみてはいかがでしょうか。

たとえば……

 楽譜に着目してみると、出版社の名前が書いてあることがあります。どんな出版社なのか。だれが設立して、どんな作曲家と付き合いを持ってきたのか……面白そうだと思いませんか?

 作曲家に着目してみるとどうでしょうか?その人はいつ生まれて、どこに住んで、どんな景色を見て育ったのでしょうか?GoogleEarthで探してみてよそさそうです。その地方の特産物や名産品を調べてみるのも一興です。

 自分が演奏する場所のことを調べてみるのもおもしろい試みではないでしょうか。そのホールはいつできたのか、誰が設計したのか、誰がお金を出したのか……などなど。

 こんなふうに探求してみると、意外なところから楽曲の魅力を発見できるかもしれませんよ。

こんな本も役に立ちます……

-冒険を楽しむメンタル・考え方