スランプを悪者にするなんてもったいない!(スランプを楽しみながら、なりたい自分になるには?)

2014/07/17

「なんだかわからないけれど、やる気が起きない……」
「義務感だけで動いている」
「本当の自分とは違う気がする」

 スランプは、日本語では「心身の不調により、本来の調子でないこと」などと訳されています。

スランプ【slump】
1 心身の調子が一時的に不振になっている状態。また、実力が発揮できず、成績などが一時的に落ち込んでいる状態。「―に陥る」「―を脱する」
2 相場の急落。不景気。
スランプ【slump】の意味 - 国語辞書 - goo辞書

 スランプとは、本来発揮できるはずのパフォーマンスが、発揮しきれないこと……だとしたら、スランプをどう脱出したらよいのでしょうか?

まずは、情報を集めよう

「なんとなくやっている」を見つけるために

あなたは、いまどこにいますか?
あなたは、いま、何をしていますか?
あなたはいま、それをどうやっていますか?

 この3つの質問を、あなた自身に投げかけてみましょう。

 どんなことに気づきますか?

「忘れていること」をみつけるために

 栄養や休養を欲している場合もあるでしょう。水分補給をした方がいい場合もあるかもしれません。

 本当に体調がわるい場合もあります。自分ではわからないことを見つけてくれる人の意見をもらうことも、時には必要です。鏡を見るだけでわかることかもしれないし、体温計や血圧計でわかるかもしれません。時計をみるだけで済むのかもしれません(普段なら眠っているはずの時間なのに、ものすごく夜更かししていることに気づくかもしれません)

 高熱が出ていたり、骨が折れていたり、虫歯になっている、便秘になっているとか……自分では気づきにくい場合もあります。たとえば、体温計で熱を測ったり、信頼できる医師に受診してみてもいいのではないでしょうか。

 楽器の調子が悪い場合もあります。弦が錆びている、弓の毛がぼろぼろ、ネジがゆるんでいる、見えないところが割れている、弦が切れたときの衝撃で駒の場所がずれている……などなど。自分でわからないときは、楽器職人さんに楽器をみてもらうのもいいでしょうね。

 自分の外側にあるものの助けを借りる=「サポートを使いこなす」……これも、自分を支える大切なテクニックです。

スランプを「乗り越える」というか「活用」しよう

up-side-down

 ここまでの話は「スランプは悪いこと」「調子が出ないのは悪いこと」という前提に書いてきました。違いますか?

 もしも、「スランプはいいこと」「本来の調子が出ないのは素晴らしいこと!」と思ってみたら、どんなことが言えるでしょうか?

「スランプは役に立つもの」
「スランプにはまったおかげで、素敵なことを体験できる」

 こうした可能性について、ちょっと一緒に考えてみませんか?

スランプとは

 じつは、スランプには「不調」「不景気」とは別の意味があります。生コンクリートの流れやすさ(流動性)のことをいう場合があります。流動性というのは、ひとつの形を保ち続けられないことをいいます。

スランプの値が大きくなるほど流動性の高い生コンクリートである。
スランプ試験 - Wikipedia

 流動性ということばを、ふだん使うことばに置き換えてみましょう。

「流動性が低い」=「崩れにくい」「固まっている」「動けない」
「流動性が高い」=「崩れやすい」「やわらかい」「好きなようにうごける」

 どうでしょうか。流動性が高いスランプのほうが自由だということなんです。絶不調なスランプのほうが、崩れまくっているせいで、好きなように動けてしまう……

 私たちのカラダに置き換えていうと、「どうしていいかわからない」「困った」という《ぐちゃぐちゃスランプ》ほど、思い通りに動ける状態なんだということです。

 「ええっ、本当かな?」って思いましたか?いい傾向ですね。

 首のまわりを包帯でぐるぐるしめつけてあるよりも、何もしめつけるものがなくて動けるようになっている方が、気持ち良いですよね。

スランプはチャンス

 流れやすいということは、別の場所へたどり着くのが速いということとも言えるのです。人間に置き換えると、型にハマって身動きの取れない状態から抜けだして、自分の好きなように変化するチャンスが来ている状態が「スランプ」の正体だと言えるのです。

 言うなれば、スランプとは「成長のチャンス到来!」の合図です。

逆境こそチャンス!

 スランプ、逆境、困難……どれも、新しい自分の可能性を引き出すチャンスだということです。

 そのためには、自分への問いかけをすることも必要でしょう。どんな問いかけをするとよいでしょうか?冷静に自分を見つめるための問いかけ……自分がどういう状態にあるのかを客観視できるようにするための問いかけ……すでに、最初に書いたことです。思い出しましたか?

あなたは、いまどこにいますか?
あなたは、いま、何をしていますか?
あなたはいま、それをどうやっていますか?

 この3つの質問を、あなた自身に投げかけてみましょう。

 どんなことに気づきますか?

 こうした自分との対話も大切です。そして、様々な人と出会って語り合うのもよいでしょうね。

スランプを楽しめる人は強い

 「人生に無駄はないよ」と、私のまわりにいる大先輩たちはよく言います。何をやっても無駄にならないから、欲望のおもむくままにまかせて好き勝手に遊んでいればいいよという意味で言うのではありません。

 いまいるその場所で、理想を目指して、最善だと信じるものごとに自分の時間を注ぎこんでやったことは、必ずあとで「あのときに、これをやっておいて本当によかった!」と思えるものなんだよ……という教訓があるのだそうです。

スランプは成長のチャンス。

 スランプは、好きなように形を変えていける状態になっているということです。

 ともどもに、成長しましょう!

-冒険を楽しむメンタル・考え方