あなたはビブラートのやりかたを、どう教わりましたか?
「いまのきみは、まだやらなくていいから」とか
「ビブラートは、心からかけるものなんだよ」とか
「3つのビブラートがある。指、手首、肘を使いわけるんだよ」とか……
どれも正しいといえます。ですが、そのことばのままにやってみてうまくいくわけではありません。なぜビブラートを「やらなくていい」のか。なぜ「心からかける」とうまくいくのか。なぜ「3つのビブラートがある」ことを知る必要があるのか。これらすべてを、納得ずくでするビブラートは、理知的であり、情緒的であるはず。みなさんのおおくは、これらを兼ね備えたビブラートをできるように探求しているのではないでしょうか。
これからしばらくの間、ビブラートについて、考えてゆきます。お付き合いいただける方は、どうぞ続きをお読みくださいね。
ビブラートを考えてみよう!
どうしたらビブラートが聞こえる?
大ざっぱに言いますね。音程が揺れて聞こえればいいのです。これは納得いただけますか?(音程をどう揺らすべきかということは、揺らしたいように揺らすことができたときに考ればよいですね)
では、次へ進みます。
音程を揺らすためにできることは何?
奏者が音程を揺らす(音程を繊細に変えつづける)ためにできることはなんでしょうか。
ちょっと思いうかべてみてください。開放弦を鳴らして、音を出すところから始めてみましょう。鳴っている弦があるときに、どうやって音程を変えていますか?
糸巻き(ペグ、ネジ、琴軸〔チンジョウ〕)を動かして弦の張り具合を変えることで音程を変えることもできますね。チューニングのときに使っている音程を変えるやりかたは、これです。
もうひとつの方法は、指で弦に触れる方法です。指で押さえていない弦のことを開放弦と呼びます。鳴っている音を出している弦にさわると音が変わりますね。演奏中に音程だけでなく、音色を操ることができるのは、このやり方です。
さわり方で音が変わる
さわる場所を変えると音が変わりますね。同じ場所でも、触りかたを変えてみると音が変わります。このことが、弦楽器の演奏を奥深いものにしていて、面白さ・魅力のひとつとなっているのでしょうね。
ビブラートというのは、自分が楽器とともに鳴らした音にたいして、さらに自分で変化を与えることです。もしかしたら、ビブラートというのは左手だけでつくるものではないのかもしれません。もっというと、音をつくろうという《心のビブラート》が、あなたのカラダを通して楽器に働きかけることで、鳴り響く音には、すでに立派なビブラートが込められているのかもしれません。
次回は、「ビブラートを実現するための腕のしくみ」
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