今日は、今年のワークショップの折にご縁を頂いた、ヴァイオリンドクターこと中澤宗幸さんの著書を読んでいました。
読み進めていくと、ドクターの出会ってきたヴァイオリンの名器たちのぬくもりが伝わってくるかのようです。きっと、この本を書いていたときのドクターには名器たちのぬくもりや匂い、形や形・重さがくっきりと感じられていたのでしょうね。
「その通りだ!」ということもあったし、「えええ!?そんな偶然って起こるんだ!すごい!」と驚きもしました。
「ああ、たしかにそうかも知れない」と思ったこと
子供はどんどん成長してあっという間にサイズが合わなくなります。親御さんは何度も買い換えなければならないので、子供のころは安い楽器でいいと考える人がほとんどですが、私の意見はまったく逆です。
ヴァイオリンを習い始める三〜五歳の真っ白の状態のとき、いかにいい楽器を使っていい音を聴くかということが大切です。
私自身は、はじめからフルサイズのヴァイオリンを使ってきました。初めてヴァイオリンを手にした高校1年生の夏、楽器屋さんが渡してくれたのは何本も持ってきたうちの1本。自分で選んだわけでもない、集団お見合いみたいな状態で手渡された量産品だったはずなのに、特別なヴァイオリンとのめぐり合いに思えました。
自分が使っている楽器を、自分の先生(カナメ先生)が手にとって演奏したときには「うわっ!こんなに素敵な音が出るんだ!もっと練習しよう。どんなふうにしたらあんな音が出るんだろう?!」いまも、先生ならどう演奏するんだろうかと問いかけながら取り組んでいます。
ドクターに会いに行こう!
ドクターの工房はいまちょうど夏休み。世界中の演奏家や名器を相手にするヴァイオリンドクターに会いにいくには、なにかおみやげを持って行きたいと思っていました。休みのあけた頃に、「レッスン活動をはじめたんです」とご挨拶をしに行こうと思っています。