【よくあるカン違いをぶち破れ!】弓を持つ手のカタチは、弓の動きが作ります

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 結論だけ先に言います。弓を持つ手のカタチは、弓の動きが作ります。

最速でボウイングをマスターするには

 ふだん、私が持ち方を教える時には、次のようにお教えしています。


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弓を持つのは、毛を動かしたいからです。
毛を動かせるなら、持ちかたはどんなでもいいです。
動かしたいのは毛ですが、触るのは棒の部分です。

 これで、5分でも10分でも、音を出して遊んでもらいます。

 どんな人でも、それくらい遊んでいると、4本の弦をひくことはできるようになります。

持ちかたに決まったカタチはない

 初めて楽器を持った人に、私が必ず言うのは「持ちかたに決まったカタチはない」ということです。

 箸を持つ手に形があるようで、実際に箸を運んでいるときに手のカタチは一定ではありません。弓遣いとその力加減も似ています。煎り大豆をつまみ上げる時と、きぬごし豆腐をすくい上げる時とでは、箸の力加減も・運び方も全く異なるのと同じように、やりたい音楽によって弓運びは変わってゆきます。弓運びが変わるのですから、手のカタチが同じである必要なありません。

ボウイングの3つのコツ

1つめ「動きの輪郭・先端」を思いうかべる

 弓を動かそうとするときに、弓がどこを通って、どこへ行って欲しいですか?それを思い浮かべましょう。

 バイオリンを例にしてみます。下げ弓(ダウンボウ、引き弓)のときは、フロッグ(毛箱)のあるほうが、弓の動きを先導すると思ってみましょう。上げ弓(アップボウ、押し弓)のときはチップ・ヘッド(先端)側が弓の動きを先導してくれると思ってみましょう。

 ◎参考→バイオリンパレット/弓について1

2つめ「挟む・運ぶ」を区別する

 生たまごを持ち上げる時、どのくらいの強さで挟みますか?そして、どれくらいの力で持ち上げますか?



 まずは、弓を持つときに、生たまごをわしづかみするのと同じように、毛箱と弓のさおを手のひらで包むように、わしづかみして持ち上げてみましょう。

 弓がどれくらい重たいですか?こんどは、長さと重さのバランスを、手のひらから読み取るつもりで、もう一度持ち上げなおしてみましょう。

 弓は長くて重さがあります。その長さ・重さにふさわしい力を使って指で挟むことが必要です。そして、弓がバランスを保っていられるよう、力加減を調節しながら持ち上げてみましょう。

 ものすごく力いっぱい握ってみてもいいし、落っことしそうなくらい力を抜いてみてもよいでしょう。

 ひとつ、覚えておいてほしいことがあります。それは、弓の毛を弦にのせてしまったら、弓の重さは弦が引き受けてくれるということです。

3つめ「腕の付け根」を知っておく

 これまでにも書いてきました。腕の付け根がどこにあるかを知っておくと役に立ちます。

参考にしてくださいね→『腕』が生まれ変わる!弦楽器奏者のよくあるカン違い。まずはこの3つを知ろう♪(その1・腕の付け根)

 ひとまず、ここまでにしておきます。

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