いちろーたです。
「うまくなりたいなら音を聴け」そういうアドバイスを耳にすることがあります。でも、聴けばいいってもんじゃない。どう聴くかが大事だよってハナシですよね。
というわけで、今日の読んだ本から次の一節を紹介します……。
メニューインの著作『ヴァイオリンを語る』を読むと、「感覚を磨く」ことについてこう書いてある。
ヴァイオリニストが音程の悪い演奏や不正確な演奏をするのは自分の音を聴かないからと考えるのは間違いです。もう手遅れでなおすことができない時やなおそうとする気を捨ててしまった時に、ヴァイオリニストは音に対してつんぼでめくらになるのです。
イントネーション、音のピッチ、音質、ヴィブラートの速さ、弓の力のかけ方と速さ、弦の上のポジション、これらはすべて微妙な尺度、あるものを他のものに融合させる極微でほとんど見分けのつかない差を意識するようになってはじめて磨かれます。
いつでも、新たな学びを与えてくれるメニューインの著作に感謝。