アレクサンダー・テクニーク学習の記録【001】独学時代〜「レッスンを受けよう!」と思うまでにやっていたこと

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遠回りだったのか?レッスンを受けようと思うまでの独学時代

 アレクサンダー・テクニークに出会ったのは、1冊の青い本がきっかけでした。渋谷にあるクロサワバイオリンの書籍コーナーに平積みされていたその本の名は『音楽家ならだれでも知っておきたい「からだ」のこと―アレクサンダー・テクニークとボディ・マッピング』……ボクが後輩たちにバイオリンを教える時に役立つかもしれないと思い購入したのでした。

ひとりで本を読むことの限界

 読んでみて「なるほど。そうかも」とは思ったものの、それを演奏にどう役立てればいいのか全然わかりませんでした。せっかく本を買って、読んだのに演奏が変わるかどうかの試し方さえもわかりませんでした。

 読んでもその効果を実感しようがなかった。だから、そのまま本棚行き。今思うと、もったいないことしたなと思います。

読書百遍よりレッスン1回

 レッスンを1度受けてしまうと、本の内容の理解が急激に深まりました。そして、レッスンを継続的に受けるようになってみると、ますます理解が深まっていきました。

 でも、レッスンを受けるまでは「ラクな首、自由なアタマ」とか「鎖骨はここにある」とか「弓の動きに自分の全部がついていく」とか書いてあってもさっぱりわからなかった。

 これって、ボクのレッスンを受けに来てくれる人も同じことをおっしゃいます。「ああ、これってブログに書いてありましたね」「こういうことだったんですね」……って。本というのは、考える材料にはなるんだけど、動きの方向性として「そうそう、それでいいよ」というチェックには使いづらい。不向きとさえ言えると思います。

それでもレッスンに行かなかったボク

 レッスンは受けたほうが良い……とわかってはいても実際にレッスンを受けるまでには何年もかかりました。

 買った本にはレッスンを受けたい人のために連絡先も書いてあったんですよ。でも、連絡はしなかった。「そこまでしなくてもいいだろう」って思っていたから。

 いまにして思うと、自分が自分のなかで眠らせたままにしている可能性があることを知っていたのに、過小評価していたんだなと思います。使わないままの可能性が、どれほどのものかも知ろうとしていなかった。言葉として「誰にでも無限の可能性がある」なんてことは言ってましたよ。でも、具体的に「無限の可能性」が発揮できたとしたら、どんなことがボクの人生に起こるのかを想像していなかった。

 本気で「無限の可能性」を信じているのなら、それを使ったときに自分がどうなるのかを想像すればいい。アレクサンダー・テクニークの本を手に入れたボクだったけど、自分の中にある可能性を本気で信じて行動を起こすには、もうひとつのきっかけが必要でした。

「面白かったよ。行ってみれば?」のヒトコトがすべてを変えた

 レッスンに申し込むきっかけとなったのは、後輩のTwitterでのたったひとつのつぶやき。

 「面白いってどういうこと?」「アレクサンダー・テクニーク?どこかで聞いたな……」「体験できる場所があるのか……」「ていうか、チェロに役立つならバイオリンも役立つってことか」「どこで体験できるんだ?」「どんな人が教えてくれるんだ?」「費用はどれくらいなんだろう?」「強引な勧誘されたらイヤだな……」とおもいつつ、体験レッスンのページを見つけて、申し込む前に教室のページを全て読みました。校長がどんな人なのか、ほかにどんな先生がいるのか。どんなことが学べるのか。学び終えるとどんなキャリアが待っているのか。とにかく、ページの中にあるリンクは全部クリックして読みまくりました。そして、体験レッスンの予約とアレクサンダー・テクニーク教師養成コースの見学を申し込んだのでした。

レッスンを予約した後にボクがやったこと

 レッスンを予約した後になってビビったボクは、アレクサンダー・テクニークの本をAmazonの古本を買い漁って何度も読んで体験レッスンに備えました。体験レッスン代よりも、本を買うほうがお金かかりました(^o^;)

 いまなら「気になるなら、一度レッスン受けに行ったらいいよ。面白かったよ!」と言えます。本に書いてあったことが、レッスンを受けた後は、どんどん意味がわかってくる。「なんだよー、ここにちゃんと書いてあったじゃん!」「もっと、大きく書いてくれ〜!」と著者や編集者に文句を言いたくなるほどでした。

 いまは、アレクサンダー・テクニークについてのDVD付きの書籍やYouTubeなど動画教材も増えてきました。ボク自身も、すこしでもお役に立てたらとの願いを込めてYouTubeチャンネル「バイオリン応援団TV」を作って動画をお届けしています。

今回登場した本

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