【ばよラボ通信より】Be筋肉、Do筋肉

2015/03/03

ご存知でしょうか?

「Be筋肉」
「Do筋肉」

Be=そこに「居る」ための筋肉と、
Do=居るところで何かを「する」ための筋肉

先日のアジア大会でにわかに注目を集めた
「水泳」や「水球」で説明するのがわかりやすいです。

Beとは水に浮くこと
Doとは進むために水をかくこと、ボールを扱うこと

と言えるのではないでしょうか。

これを、楽器演奏に置き換えると、どんなことがわかるでしょうか?

Beとは、座ることや立つこと
Doとは、楽器を操作すること

と置き換えられそうです。

「Beのテクニック」
「Doのテクニック」

どちらが重要だと思いますか?

((friendly_name))は、どちらを熱心に練習して鍛えていますか?

両方とも高めてゆく必要がありますよね。

水泳のことを考えるとよくわかります。

どんなに水をかくことが上手でも
好きなように水に浮いたり、沈んだりができなければ、溺れてしまいます。

命にかかわることなので、
水に浮くこと、沈むことには敏感でいられます。

ですが、楽器の演奏では、
座っていても、立っていても

「この椅子、ちょっと座りにくいな」
「床が傾いているのかな、立ちにくいな」

と思うことはあるかもしれないですが

「やばい、このままだと死んじゃう!」
「息ができない!苦しい!」

というほどの危ない思いはしてこなかったはずです。

少なくとも、バイオリンをもってステージに立っているときや、
オーケストラの一員としてイスに座っているときには……。

ボクが海やプールで溺れたときや、
無謀にも溺れた友だちを助けようとしたときに感じた生命の危険……

「あっ、沈んでいる?」
「あれっ?息ができない」
「やだやだ、死ぬのは嫌だ!」

大げさな例を引き合いにしてしまいましたが、

ボクの体験した《生きるか、死ぬか》の危機に比べると、
演奏のためにステージに立ったり、イスに座っていることというのは
ずいぶんと安全・安心な状況だなぁと思えてきます。

「安心・安全であるがゆえに、演奏するときには《Be筋肉の働き》の重要度を軽視してしまいがち」
とも言えるのではないでしょうか。

実際のところ、
ボクだって、腰や肩・首の痛みに悩み始めるまでは
Be筋肉の働きについて真剣に研究したり、トレーニングしたことなどなかったのです。

座ることや、立つことは
演奏を支える土台となります。

水に浮くのと同じくらい
デリケートなコントロールが必要な動作なのです。

いま、どうやって立っていますか?
いま、どうやって座っていますか?

そのクオリティーは、どうやって変えることができるでしょうか?

(「ばよラボ通信」”2014年10月19日号のつもりが、うっかり18日に配信しちゃった号”より)

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