【ばよラボ通信より】Be筋肉、Do筋肉
2015/03/03
ご存知でしょうか?
「Be筋肉」
「Do筋肉」
Be=そこに「居る」ための筋肉と、
Do=居るところで何かを「する」ための筋肉
◇
先日のアジア大会でにわかに注目を集めた
「水泳」や「水球」で説明するのがわかりやすいです。
Beとは水に浮くこと
Doとは進むために水をかくこと、ボールを扱うこと
と言えるのではないでしょうか。
これを、楽器演奏に置き換えると、どんなことがわかるでしょうか?
Beとは、座ることや立つこと
Doとは、楽器を操作すること
と置き換えられそうです。
◇
「Beのテクニック」
「Doのテクニック」
どちらが重要だと思いますか?
((friendly_name))は、どちらを熱心に練習して鍛えていますか?
両方とも高めてゆく必要がありますよね。
水泳のことを考えるとよくわかります。
どんなに水をかくことが上手でも
好きなように水に浮いたり、沈んだりができなければ、溺れてしまいます。
命にかかわることなので、
水に浮くこと、沈むことには敏感でいられます。
ですが、楽器の演奏では、
座っていても、立っていても
「この椅子、ちょっと座りにくいな」
「床が傾いているのかな、立ちにくいな」
と思うことはあるかもしれないですが
「やばい、このままだと死んじゃう!」
「息ができない!苦しい!」
というほどの危ない思いはしてこなかったはずです。
少なくとも、バイオリンをもってステージに立っているときや、
オーケストラの一員としてイスに座っているときには……。
◇
ボクが海やプールで溺れたときや、
無謀にも溺れた友だちを助けようとしたときに感じた生命の危険……
「あっ、沈んでいる?」
「あれっ?息ができない」
「やだやだ、死ぬのは嫌だ!」
大げさな例を引き合いにしてしまいましたが、
ボクの体験した《生きるか、死ぬか》の危機に比べると、
演奏のためにステージに立ったり、イスに座っていることというのは
ずいぶんと安全・安心な状況だなぁと思えてきます。
「安心・安全であるがゆえに、演奏するときには《Be筋肉の働き》の重要度を軽視してしまいがち」
とも言えるのではないでしょうか。
実際のところ、
ボクだって、腰や肩・首の痛みに悩み始めるまでは
Be筋肉の働きについて真剣に研究したり、トレーニングしたことなどなかったのです。
◇
座ることや、立つことは
演奏を支える土台となります。
水に浮くのと同じくらい
デリケートなコントロールが必要な動作なのです。
いま、どうやって立っていますか?
いま、どうやって座っていますか?
そのクオリティーは、どうやって変えることができるでしょうか?
(「ばよラボ通信」”2014年10月19日号のつもりが、うっかり18日に配信しちゃった号”より)