《動き》から演奏を見つめる……BodyThinkingを学びませんか?
BodyThinking受講メモ(Jeremy 2014-08-29)-BodyChanceメソッド(アレクサンダー・テクニーク)の学習メモを兼ねて……
BodyThinkingとは?
BodyThinkingとは、ボディチャンス(アレクサンダー・テクニークの学習スタジオ)の教師養成コースの1課程。
その学習の特徴は、自分のやりたいことをやるために、「動き」を観察し、言葉で言いあらわせるようにしてゆくことにあると、わたしは思います。
レッスンなど指導の現場では、時として困ったことが起きます。
何が困るかというと、カラダの動きって、人によって言いあらわしかたがぜんぜん違うんです。
《動きの語学》としての《解剖学》
オクターブの重音(ダブルストップ)を指導するにしても
「指をもっと伸ばして」
「指をもっと開いて」
「なんで届かないの?」
「もっとしっかり押さえて」
「手首を伸ばして」
「指をもっと曲げて」
「ヒジを中に入れて」
「楽器を下げないで」
ポジション移動や移弦が関わってくると、ますます混迷の度合いが増すこともありますね。
「ヒジから動かして」
「指は次の音のギリギリまで残して」
「親指が先にうごいて」
「楽器をしっかり持って」
……身振り手振りがついていればなんとかなるかもしれませんが、これだけを読んでも、何をどうしたらよいやら。
生徒さんが自立することを助けるには?
あとから思い出した時に、役に立つ場合もあるかもしれませんが、多くの場合は
「あれっ?あの時はできたのに、またできなくなっちゃった」
「先生の前ではできるのに、どうして一人になるとできなうなっちゃうんだろう?」
これでは、困りますよね。
教えるということは、先生なしでもやっていけるように、生徒さんの力を育てることであるはずです。
であるならば、生徒さんが自分自身で、ひとりになったときでも使えるような「言いかた」を、教師(コーチ)と生徒が協力しあって、見つけ出して行くことが大事だと思うのです。
だからこそ、言葉づかいに気を配る必要があるのです。
再現性の高いアドバイスを授けるための道具として、言葉による指示(方向性を示す、指導=Direction)は有用であり、大変強力です。
「動き」を述べるための道具として、体系が確立・普及しているといえる解剖学を借りています。
そうした指導をできるようになるには、動きを見つめ、どう動けばいいかを的確に言いあらわす訓練が必要です。
これこそが、BodyThinkingで学んでいることの、大きな意味です。
BodyThinkingコーチ資格取得に向けて……
この日は、BodyThinkingを学ぶ2年目の生徒さんたちを中心に、認定コーチ資格取得のための筆記試験がありました。わたしも受験者の一人です。
どんな試験だったかというと、問題文をここには書けないのですが、設問の狙いをわたしなりに言い表してみると……
――「動き」を説明するための言葉づかいを理解しているかどうか
ということが問われていたように思います。
BodyThinkingコーチが教えること
さて、こうした知識を活かして、どんなコーチングができるかというと、
・クライアントの「やりたい演奏」についてヒアリングし
・じっさいに演奏する様子を観察し
・《動きの滞り》から、テクニックやカラダの動きに関する勘違いを見つけ
・勘違いに基づく習慣や技術をアップデートするための実験プランを作り
・実験から新たな情報を得て「やりたい演奏」への新たな練習計画や技術を獲得する
といったことができるようになっていきます。
BodyThinkingワークショップを計画中です
2015年1月〜2月ころに、こうした手法を学べるBodyThinkingワークショップ(5〜6時間程度)を、弦楽器奏者そして指導者向けに行う予定です。
なお、2014年9月から、BodyThinkingで学んでいることをはじめとする、アレクサンダー・テクニークの教師養成課程で学んでわかったことを盛り込んだグループレッスンを試験的に始めます。わたしの学習も兼ねていますので、モニター受講料金としてお安くなっております。
いっしょに学びましょう!
グループレッスン開催にご協力くださる受講者を募集しております。
また、BodyThinkingワークショップにご興味のある方は、お気軽にお問合せください。