真の叡智とは……『脳はあり合わせの材料から生まれた―それでもヒトの「アタマ」がうまく機能するわけ』

この記事は約3分で読めます。

「脳はあり合わせの材料から生まれた」

……という、ちょっと奇妙な本を見つけて読んでいます。

神よ、自分には変えられないことを受け入れる平静さと、変えられることを変える勇気と、二つの違いを知る叡智を、どうか私にお授けください。
――ラインホルト・ニーバー

自分が知っていることを知っていると知ること、自分が知らないことを知らないと知ること、そこに真の叡智がある。
――孔子
脳はあり合わせの材料から生まれた―それでもヒトの「アタマ」がうまく機能するわけ

ぼくの脳は、誰のために働いているんだろうか?

ぼくの脳は、なんのために働いているんだろうか?

ラクに、生きながらえればそれでいいと思っているのか。
それとも、なにか面白いことはないかと、ボクをからかっているのか。

思考する生物として進歩するための13のアイデア

(1) 可能な限り代案をさぐる
……代案をリストアップする。推論の信頼性を上げられる。

(2) 問いを書き直そう
……あらゆる問いを必ず複数のやり方で問いかける。思考のバイアスを除去する強力な助けになる。

(3) 相関が必ず因果関係を意味するとは限らないと心得る
……靴のサイズと一般常識のあいだにある相関関係が高い(大人のほうが、歴史を学んで知っている)からといって、大きなサイズの靴を履いても一般常識を得られるわけではない。

(4) サンプル数を忘れない
……大数の法則。サンプルが多いほど推定値は確かなものになる。

(5) 自分が衝動的であることを見越してあらかじめ計画を立てる
……将来のために計画しておく。誘惑は目の前にあるときが一番危ない。

(6) 目的を設定するだけでなく、予備案も準備する
……「減量する」を具体的にするだけでは守られない。具体的な予備案をつくる「フライドポテトを見たら避ける」など。

(7) 疲れているときや、気が散っているときには、できれば重要な決断は下さない
……情動でなく、理性的に行動するには、十分な休息と完全な集中が必要。

(8) つねに代償に対する利益を見定める
……機会対価。「それをしない」場合に、代わりに何ができるか。

(9) あなたの選択は抜き打ちチェックを受けるものと心得る
……誰かの目があると思うと、より高度な決断が下せる。

(10) 自分と距離を置く
……「将来の自分が、この決断についてどう感じるだろうか」を自問する。

(11) 印象深いもの、個人的なもの、逸話には用心する
……「私がするようにではなく、私が言うようにしなさい」「言うは易し行うは難し」

(12) どちらかに決める
……「ビュリダンのロバ」の教訓。ロバは決めきれず、悩んでいるうちに餓死してしまった。二又の道の、どちらの行く先にも、同じ距離に同じ量・質の干し草が見えていたのだが……。

(13) 理性的であるように努める
……理性的であれと自己に諭す。

世にも奇妙な脳のおはなし

タイトルとURLをコピーしました