東京では葉桜のまぶしい季節がやって来ました。
もうすぐ毛虫の季節です。
なんてオゾマシイんでしょう!
私が新卒で、ある会社で働き始めた頃のことです。
退屈な新入社員研修の日々。(いまだからいえる……)
ある日は、パソコンの研修でした。
「箱から出して使うなんて、もう知っているさ」
「これ以上何を知る必要があるんだ?!ああ、今日はどうやってサボろうか?」
そして、この日の課題は何だったかというと……
パソコンを箱から取り出して起動する課題でした。
でも、条件がありました。
ある日の課題
「パソコンを箱から出して起動するまでをやってミロ!」
実際の課題はこうでした……
「箱から出したものは、説明書も、付属品も、すべて元通りに箱にしまってください」
・何がどんな順序で入っているのか
さらに、
・どんなランプがどんな状態にかわってゆくか
・画面にはどんなことが表示されるか
……箱を開けてパソコンを取り出して、起動するまでに何が見えるかを観察しろという課題でした。
この課題がいったい何の役に立つというのでしょうか。
みなさんが、研修担当者だったら、この課題をどう説明しますか?
みなさんが、新入社員だったら、この課題をどう取り組みますか?
ヒント:教える人のために
何が入っているかわからない箱だったら、開けるときにどんな振る舞いをするでしょうか?
使い方を知らない道具だったら、どんな扱い方をするでしょうか?
すっかり馴染んでいる楽器であっても、昨日と今日ではまるで調子が変わることがあります。
昨日と今日で調子が違うのは、楽器だけでしょうか?
練習場の空気はどうでしょうか。どんな違いを見つけられるでしょうか。
みなさん自身の違いは、なにか気がつくでしょうか?
観察は「惰性」を打ち破る武器でもあります。