ヒドイ話です。カール・フレッシュでさえもヴァイオリニストの左手が不自然な姿勢だと言っています。
バイオリン教育界で知らない人はいないであろう、カール・フレッシュ。彼が書いた歴史的名著(迷著かも?)が『ヴァイオリン演奏の技法』です(上巻と下巻があります。ともに絶版なう)
絶版ではありますが、読みたいと叫んだら、貸してくださる方が現れました。大感謝!→→カール・フレッシュ『ヴァイオリン演奏の技法』を貸していただきました! を読む
カールフレッシュも諦めていた左腕問題
この『ヴァイオリン演奏の技法』は、上巻294ページ・下巻357ページ、合計651ページに及ぶ大著であります。バイオリン奏法についてこれだけのページ数を割いて出版した人は、ほかにいないんじゃないでしょうか。
そして、この651ページにも及ぶ本を読んだだけでバイオリンを弾けるようになったという人もまた、いないんじゃないでしょうか。パラパラとめくってそう思いました。
これだけのページ数があるなかで、私は気に入らない点を見つけてしまいました。それは、カールフレッシュが次のように書いていることを見つけてしまったからです。
自然に逆らうことを余儀なくされている
なんてこった!
でもね、ちょっと待ってください。おかしいと思って、前後を読んでみました。そうしたら、結論としては救われることが書いてあるんです。
これらすべては、個人個人の手の作りに順応する
気になりませんか?どうやれば、あなたの手の作りにふさわしいバイオリンの構え方ができるのか。手の作りにフィットする、個人個人の体格に応じた左手とバイオリンの関係を作り方を考えてみましょう!
そんなわけで、このシリーズではカールフレッシュの歴史的名著『ヴァイオリン演奏の技法(上下巻)』をひもときながら、アレクサンダーテクニークの考え方や、私の恩師・カナメ先生の奏法から学んだことも照らし合わせて、「こんなとき、どうすればいいの?」というときに使える逆引き辞典としての色合いを持たせながら書き進めていく予定です。
読者のみなさんからのリクエストをお待ちしています。「次はこういう問題について書いてほしい」「演奏を○○したいときに、カールフレッシュの書いている技法とアレクサンダーテクニークを、どんなふうに組み合わせたらいい?」など、知りたいこと・気になることをお寄せくださいね。