音を長くキープするロングトーンの練習も基礎ですがとても重要です。
上手な人は、必ずロングトーンの練習を重ね、基礎を磨いています。
プロの人でもです。
篠崎史紀さんのヴァイオリン練習教材サイト http://www.violinjp.com/violin/vibrato.html より
なぜ、ロングトーンの練習が大事なのでしょうか?
ロングトーンって何?
ロングトーンとは、長い音です。
弦楽器奏者が見落としているロングトーンの《2つめの意味》
ロングトーンは長い音。当たり前だと叱られてしまいそうです。弦楽器奏者にとっては2つの「長い」があります。ひとつは音を出す時間の長さ。
ほとんどの人が、もう一つの「長い」を忘れています……。もうひとつは音を出すために使う弓毛の長さです。
この2つを、練習の目的・学習目標に置き換えると、次の2つとなります。
- 好きなだけ時間をかけて、動きを細かく観察する
- 弓を端から端まで使うための動きを学ぶ
私はロングトーン練習の意味を、このように2つ、自分に言い聞かせています。
動きを細かく観察する=「ゆっくり動かす」
ゆっくり動かすことで、繊細な動きのコントロールを学べます。弓を動かすときのカラダの使い方、楽譜への注意の払い方、楽器のバランスの変化……どれだけのことに気づけるか、チャレンジしています。
弓を端から端まで使うことを学ぶ=「弓の両端まで使いきる」
音弓の元から先まで余すこと無く使い切るように動かすことを学びます。弓の先でも、毛は弦とくっついていて、角度は直角になるような腕の動かし方……それを可能にするために、頭と自分全部が動けるようにすることを思い出していきます。
ボウイング練習の指針=「あらゆる速さで弓を端から端まで使いきる」
これがボウイングの技術を発展させていくときのひとつの指針となります。もちろん、逆のアプローチもありますね。
何をできるようにするために練習しているのか。練習を始めるときに、そして、練習が行き詰まりそうになったら思い出すようにしていけばいいんです。
別のテクニックは、また別の機会に。