2007年のこと――ぼくがいまの家に住み始めた年です――住み始めて数ヶ月たったころ、本屋さんで1冊の本に出会いました。
『地震イツモノート』
私と同世代である寄藤文平(よりふじぶんぺい)さんが絵・デザインを担当したものです。
『地震イツモノート―阪神・淡路大震災の被災者167人にきいたキモチの防災マニュアル』24ページ
「地震の瞬間は何もできないと考える」
ボクが探していたのと同じ道筋をたどる人たちがいました。
地震が来たらどうしよう、ではなく、いつ来てもいいようにしておく。
地震が来ても《身を守る》を考えなくていいようにしておく。
本当に必要な物だけを選ぶ
自分がやりたいことのために、必要な物だけを置く。
教室に来てくれる生徒さんを守るための最低限のことはなんだろうか。
学ぶことに必要なものだけがあればイイ。
- 生徒さん
- 教師
- 安全な空間
安全な空間とはなんだろうか。
- 家具を置かない
- 必要な家具は固定するか、転がるものにする
- 窓にはカーテン
- 照明は固定式……などなど
ライフラインが止まる。そのときにどうするかも必要だろう。
- 懐中電灯、消火器
- ラジオ
- ガムテープ、油性マジック
- 小銭、水
どうにか自分が助かったなら、ほかの人を助けることができる。
- バール、鉄の棒
- 手袋、毛布
- ハンマー、のこぎり
- ドライバー……など
地震が起きた瞬間、そして、3日間を生き延びられるように、住まいをととのえる。これからも、そういう意識で生徒さんをお迎えして参ります。
防災に「これでオッケー」なんてものはありません。
ボクが家でできることは「なるべく物を置かない」……これだけかもしれません。
あとは、自分から声をかけていくこと、励ましを送り続けることなのだろうな。決意を新たに