難しいところを弾ける唯一の方法?!アレクサンダー・テクニークの「抑制」と楽器練習の関連性

いちろーたです。

難しいところを演奏できるようにするには
「演奏できるだけの時間をかける」ことが必要です。

もう少し説明します。

僕自身の初心者時代を思い出してみると
「どこが難しいの?」
と言われたらなんと答えるか、考えてみました。

「ここ」
と言って指で示すのは、止まらずには弾けないところだったのではないかと思います。

止まらずには弾けないところ。
つまり、弾くには止まる必要のあるところです。

止まらないと弾けないような難しいところを、どうやったら弾けるのでしょうか?

簡単です。
怒らずに聞いてくださいね。

止まってでもいいから、弾く。
そうすれば弾けるものです。

どうしても止まりたくないなら、
止まるかどうかギリギリの速さで動き続けます。
速さを変えてでも弾く。
つまり、それだけの時間を自分に与えるということ。

自分が時間をどう使うかを、自分に決めさせるのです。
それが「自分を止められる」ということです。

「止まる」=「自分に時間を与える」
これが古典的なアレクサンダー・テクニークの流派でいう「抑制」だといちろーたは思っています。

話を戻します。

さっきお伝えしたのは
「止まってでもいいから、弾く」ということ。

では、止まっている間に何をするか。
どんな音を出せばいいかわからないなら調べればよいのです。
ただそれだけのことです。

わからないまま音を出すと、ますますわからなくなります。

何が弾けないのか。
何が不満なのか。

時間をとって調べましょう。

どんな音を出したいのか
そのために何ができるか

これがわからないなら調べて考えて、
一応の結論として音を思い浮かべる。
そのためにやれることを選んでから、はじめて音を出す。

これを、
一音ずつ確かめて、また次の音を確かめて……と進んで行く。

これで弾けないものはないです。

という意味で

弾けないところを弾くためのただ一つの方法は
「弾けるような時間の使い方をする」
と言えます。

こうやって取り組むとき大事になるのは、
《いつ止まるべきか》
です。

自分が何に難しさを感じているのかわかっていれば、自分で止まることができます。

もしも「難しい」と思っているのに、止まることができないなら
自分が何に難しさを感じているかをほんとうの意味ではわかっていないのです。

何度練習してもうまくいかない弓遣いや運指には
こうした《難しさの無自覚》が紛れ込んでいます。

この難しさの無自覚は、動きのぎこちなさとして観察されます。
わからないから身体は止まろうとしている。
なのに、無理やり動かそうとしているために、身体の一部が固まってしまうというのが《ぎこちなさ》の正体です。

《何かがうまくいっていない》

と感じた時には、まず止まる。
そして、動きをぎこちなくしてしまう要因を取り除いていく。
そのための時間を自分に与えれば良いのです。

いちろーたのレッスンは、そういう「時間の使い方」「自分との向き合い方」「どう立ち止まるか」を学ぶ時間です。

もちろん、アレクサンダー・テクニークに基づいた身体の動きや奏法の指導も行います。

グループレッスンだと、他の人の動きを見ることで「難しさの無自覚」が理解しやすくなります。

個人レッスンの場合は、ご自身といちろーたとの対話を通して自身の自覚と無自覚のちがいから止まるべきタイミングを学びます。
どちらのレッスンでも、自分でぎこちなさの原因を見つけ、新しい動き方を作り出していけるようにするという点に変わりはありません。

レッスン受講はメール講座受講生に限らせていただいております。
まだ登録が済んでいない方はブログ内のリンクをクリックしてメール講座登録フォームから読者登録してくださいね。

-練習への取り組みかた