筋肉の習慣に依存するという神経症(その1)

いちろーたです。
今週は、ある本を読んでいて出会った言葉をご紹介します。

「技術面で多くの人に共通する問題だが、筋肉の習慣に頼りすぎるのは致命的なミスだ」

これ、誰の言葉かご存知ですか?

ヒントは、ボクの大好きな人の言葉です。

メニューイン?
違います!

ボクの敬愛するクライスラーの言葉です。

「筋肉の習慣」って、どんなことが思い当たりますか?

「形を覚えなさい」とか
「こういう手応えになるように力加減を調節する」とか、
「できるまで何度も繰り返す」とか
「慣れればいい」とか……

音楽をするには、たしかに筋肉の活動が必要です。
でも、筋肉が音楽の指示を出すのではないです。
わたしたちの中にある音楽が、筋肉を動かすのです。

筋肉の主人は、私たち自身です。
習慣化した動きは、わたしたちのコントロールから逸脱します。

あくまでも、わたしたちの中の音楽によって
動きが作られるように《仕向ける》ようにしたいものです。

クライスラーの言葉をもうひとつ、ご紹介しましょう。

「少し緊張すると、動きが鈍くなり、コントロールがきかなくなる。
それではいったいどうなってしまうのか?
技術とは煎じ詰めれば頭脳の問題だ……
昨今、練習時間の長さばかりが強調されているのは、なんと嘆かわしいことだろう」

練習時間を確保することは大事です。
ですが、もっと大事なのは、練習時間を確保したくなるような
音楽への欲求を高めること。

本当に大事なことは、自分で自分の面倒を見ることです。

練習とは何なのか。
コントロールとは何なのか。

本番中でも、音楽的な創造性を発揮しつつ
コントロールされたエキサイティングな演奏をできるようにするために
自分自身にできることを、どれだけ知っていますか?

自分のことを知っていれば、コントロールしやすくなります。
知識には、机上の知識と体験を伴う知識があります。

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(文中のクライスラーの言葉:カトー・ハヴァシュ著『「あがり」を克服する』音楽之友社)


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