バイオリン教師の「やわらかく!」が生徒のカラダを潰す。生徒を伸ばしたいなら、必要な「方向性」を示そう

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バイオリン教師がレッスンで知らずに使っている「やわらかい」の本当の意味

バイオリン演奏を学ぶ皆さん!

「やわらかく!」という言葉を、レッスンのなかで聞いたことはありませんか?

たとえば……

「音をつなげるには、手首をもっとやわらかく使って!」
「親指がかたまっているから指の動きが鈍くなるんです。もっとやわらかくしなさい!」

などなど。

「やわらかくしましょう」が百発百中で演奏改善に役だっているなら、それは正しい言葉の使い方ができている証拠です。

しかし、「やわらかく!」と言って、指導者が意図としたとおりの動きや音(あるいは生徒さんの望む動きや音)に変わっていないとしたら、どうでしょうか。

「やわらかい動き」
「やわらかく使う」

という言葉遣いについて、見直す時間を作る価値があると思いませんか?

「やわらかく」という言葉が、なぜ生徒を潰してしまうのかということについて考えました。

衝撃!「やわらかい」とは「つぶれる」だった!!

「やわらかい」ってどういうことなんだろう?と思って手当たりしだいに辞書を引いて、引きまくって、メモを取って、声に出して読んで、また辞書を引いて読んで。という具合に考え込んでいました。

国語辞典だけでなく、類語辞典を調べて、対義語・反対語も調べました(参考リンク→やわらかいの同義語 – 類語辞典(シソーラス))英語に訳して、また日本語に戻してみたり……。

ある瞬間、おそろしい言葉が浮かび上がってボクを襲いました。

声を上げてぶったまげました。ぎょええええ!そんな意味だったの?!

やわらかい=つぶれる、崩れる

「やわらかくして」と言われたから、

つぶす。
なぜなら「つぶれる」=「やわらかい」だから。

「つぶれないように・つぶさないように」と言われたから、

「かたく」した。
なぜなら「形が変わらないようにすること」が「かたい」だから固めた。
でも、そうすると動きづらい。

「やわらかくして」と言われたから、

つぶす。
なぜなら「つぶれる」=「やわらかい」だから。



という感じで、延々と繰り返して抜け出せなくなってしまいます。

演奏に必要なのは「方向性」だ!

この際、「やわらかい」とか「かたい」とか言うのは、やめちゃいましょう。

必要なのは、動くことです。

動くためには何が必要か。

どこからどこへ向かうのか、を示すことです。

一言で言えば、「方向性」を示すことが指導。

これって、指の動きとか、カラダの使い方だけではないよなーって思ったんです。

音楽のことでもそうだし、普段の生活で電車に乗るときでも、「いまどこにいて、次はどこへ向かうのか」を知っていることが、行動を起こすために役立つ……というか必要なことですよね。

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