【ばよラボQ】ViolinMuscle-Arm6. バイオリンに一番近い筋肉・解説編6(バイオリニストから忘れ去られているノドのこと)

2014/09/29

バイオリン応援団☆いちろーたです。

バイオリンを演奏するときに、
バイオリンの一番近くで働く筋肉はどれでしょうか?

今日は、いよいよ最終グループCについてです

さあ、はじめましょう!


C. あごあてにのせているアゴ・頭の動きを変える筋肉

バイオリンを演奏するとき、頭の動きをコントロールします。
また、あごあてのあるバイオリンであれば、あごあてへの接触具合もコントロールします。

・あごあてにのせているアゴ
・頭の動き

を変える筋肉はどんなものがあるかというと……

・咀嚼筋(そしゃくきん)
・頸部(けいぶ=首)の筋肉

この2グループがあります。
何種類あるかというと、2グループ合わせて17種類にもなります。

このグループの働きは生きることと深く結びついています。

・呼吸を助ける
・ものを食べる、飲み込む
・声を出す
・頭の向きを変える(情報を集めるため、など)

《咀嚼筋》アゴの動きに関わる筋肉たち

話を戻して、
まず、あごあてにのせるアゴの動きに関わるものを調べてみましょう。

・咬筋(こうきん)
・側頭筋(そくとうきん)
・内側翼突筋(ないそく よくとつきん)
・外側翼突筋(がいそく よくとつきん)

これらを組み合わせて

・アゴを上げ下げする(噛む、噛みしめる)
・アゴを左右に動かす(すりつぶす)

を実現しています。
だから、咀嚼筋と呼ばれるのですね。

バイオリンをひいていて頭が痛くなりやすい人は
演奏しているあいだ、アゴを固定しすぎているかもしれません。

・噛みしめっぱなしにしている
・口をあけっぱなしにしている
・どちらにもならないように、動かさないようにしている

こうした固定する動きをやめて、
「ちょっとくらい動いたってイイ」と、これらの筋肉たちに動きを許しましょう。

そうすると、軽減できそうです。

《アゴと首》の意外なつながり

次に、頸部(けいぶ=首)の筋肉について調べてみましょう。

頸部にある筋肉は13種類です。

1. 広頸筋(こうけいきん)
2. 胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
3. 顎二腹筋(がくにふくきん)
4. 茎突舌骨筋(けいとつ・ぜっこつきん)
5. 顎舌骨筋(がく・ぜっこつきん)
6. オトガイ舌骨筋(おとがい・ぜっこつきん)
7. 胸骨舌骨筋(きょうこつ・ぜっこつきん)
8. 肩甲舌骨筋(けんこう・ぜっこつきん)
9. 胸骨甲状筋(きょうこつ・こうじょうきん)
10. 甲状舌骨筋(こうじょう・ぜっこつきん)
11. 前斜角筋(ぜん・しゃかくきん)
12. 中斜角筋(ちゅう・しゃかくきん)
13. 後斜角筋(こう・しゃかくきん)

この13の筋肉のうち、
《頭をあごあてに向かわせる》ことに使える筋肉は…

2. 胸鎖乳突筋……首をすくめる(後屈・側屈)
11〜13の斜角筋[前・中・後]は、3つとも首をかしげる動きを起こします。

これらの筋肉は

・うなずく動作
・頭を左右に倒す
・首を左右にひねる

という機能を直接に担当している筋肉です。

この他の9つの筋肉は、物を飲み込んだり、声を出すときに使う筋肉です。

★実験してみよう

バイオリンをひくときに、

・息を止めがちな人
・肩こりや首の痛みが激しい人

は、練習中にでもこんなことを試してみることをおすすめします。

・小さくささやき声で歌いながら演奏する(ささやく声の「あー」がオススメ)
・フレーズと関係なく息を吸ったり吐いたりする
・鼻呼吸と口呼吸を、意識的に切り替える

では、また次回!
(次回は1週間後に公開予定です)

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