【ばよラボQ】ViolinMuscle-Arm5. バイオリンに一番近い筋肉・解説編5(鎖骨につながる5つの筋肉。こんなに有能な働きを演奏中にも使いこなしていますか?)

2014/09/22

バイオリン応援団☆いちろーたです。

バイオリンを鎖骨にのせるとき、奏者の仕事は、
バイオリンが鎖骨の上に居られるようバランスをとり続けることです。

Bグループの筋肉の立場からこのことを言い直してみると……

「仕事が無いのに、仕事をしようなんて、無理な話だね」

そう、無理です。そして、無駄に疲れます。

というわけで、鎖骨とつながっている、これら5つの筋肉には、
バイオリンの裏板を持ちあげるよりも、ほかに大事な仕事があります。

鎖骨のつながる5つの筋肉の《本来の仕事》とは?

本来どんな仕事をさせてあげたらいいのか、ということをはっきりさせておきましょう。

1. 三角筋

1つめは、三角筋(さんかくきん)

三角筋は、いろんな方向への脇の開け閉めなど、
腕を動かすことが主な役目です。

たとえば「通せんぼ」とか「ウォーキングのときに腕を振る」といった動きが得意です。

バイオリンの演奏で言うなら、
右腕では移弦のときの腕の角度調整など、
左腕ではポジション移動やビブラート・指の上げ下ろしなど、
肘から先のあらゆる動きを補助してくれます。

2. 僧帽筋

2つめは、僧帽筋(そうぼうきん)

僧帽筋は、肩甲骨をさまざまな方向に動かすことができます。
肩甲骨の向きを調整して、保持することができるので
腕を動かすだけでなく、固定し支えるときにも使われます。

この僧帽筋は、頭・脊椎の広い範囲から始まって、
肩甲骨と鎖骨へつながっています。

たとえば、日常生活では
手提げかばんを持ち歩くとき、
肩を後ろに引いて胸を張るとき、
挙手をするとき、
に使われます。

バイオリン演奏では、
あらゆる腕の動きを助けてくれます。
腕の動きの方向付けを正確に素早く行うような構造を持っているからです。

ちなみに、肩コリの痛みは、ほとんどが、
この僧帽筋からのSOS信号です。

3. 鎖骨下筋

3つめは、鎖骨下筋(さこつかきん)

鎖骨下筋は、
どんなときに活躍しているかというと、
「ボールを投げる」ときに腕にかかる遠心力に抵抗します。

ボウイングやフィンガリングのための腕の動きを直接作るというよりも、
腕が正確に動けるように土台作りをしてくれているといえそうです。

4. 大胸筋

4つめは、大胸筋(だいきょうきん)

大胸筋は、ドアを押し開けたり、腕立て伏せをするときに働いてくれます。
腕や手を体の遠くから、顔・口元へ近づけるときに大活躍しています。

特に
右腕ならアップボウ、
左腕ならハイポジションへの移動、
などを行うときには働いてくれます。

5. 胸鎖乳突筋

5つめは、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)

胸鎖乳突筋は、アタマと鎖骨をつないでいます。

どんなときに働くかというと……
ものを思い出そうとして斜め上を向きますよね。
あの動きの時です。

鎖骨を動かすというよりは、
見たいところを見たりするなど、
頭の向きを変えるための筋肉といえるでしょう。

まとめ

★グループBのポイント★

どの筋肉にもいえることですが、
演奏のためのあらゆる腕の動きを、互いに補助しています。

「脱力しよう」とするよりも、
「どんな動き方をしてもいいから全力で演奏を助けてね」と

あなた自身のカラダに言い聞かせるほうが、自由な演奏を楽しめます。

次回は、Cグループの解説に移ります。

「あごあてにのせているアゴ・頭の動きを変える筋肉」です。

ここまで、かなりのハイペースで進めてきましたので
次回の更新は、おやすみにします。

つづきは、2週間後のお楽しみ。

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