楽器への先入観をこわす方法【カラシ入りシュークリーム】の《ロシアンルーレット・エクササイズ》
2016/05/22
バイオリンを構えるときに、自分の楽器だと、どんなひき方をすると、どんな音が出るか、だいたいわかっちゃってますよね。それを壊すのが、上達を爆発的に加速させる秘訣です。
どうやって、先入観を壊せばいいのでしょうか?
西洋のことわざ「プリンの味は食べてみなければわからない」
プリンはお好きですか?
それとも、シュークリームのほうがお好きですか?
えっ、お寿司のほうがお好きですか?
どれが好きでもいいのですが、何人かで、集まる時があったら試して欲しいことがあります。
プリンでも、お寿司でもいいんですが、できれば、焼きたての香ばしいシュークリームがいいですね。
焼きたてのシュークリーム4つでも5つでも、みんなで食べられる分だけ買ってきましょう。
「おいしいって評判の○○のシュークリームを買ってきたよ!」
「でも、1個だけカラシ入りだよ!」
ひとつだけカラシをいれたことにしてください。実際には入れなくていいです。
みんなが、どうやって食べるか、観察しましょう。
ただ単に、美味しいと評判のお菓子屋さんで買ってきたという《おいしいシュークリーム》をだされたなら、あなたはどうやって食べるでしょうか?
でも、誰かがカラシを入れたという《危険なシュークリーム》かもしれないと知ったなら、食べ方がどう変わるでしょうか?
これって、楽器の演奏のときにも思い当たりませんか?
「私の楽器は○○だから……」
「私の弓は◇◇だから……」
「カラシ入り」というレッテルがもたらすもの
カラシを入れた穴が開いていないか、シュークリームがどれかひとつだけ型崩れしていないか、調べることでしょう。
カラシの、ツンとする香りを見つけようと、匂いを確かめてみることでしょう。でも、焼きたてのシュークリームの香ばしさでは、それも難しいかもしれません。
どんな味がするか、おそるおそる端っこをなめて、そして、かじるのではないでしょうか。
脱線:こんな話をしていると作って食べてみたくなります
初めてみる楽器をどう演奏しますか?
皆さんが、ふだん使っている楽器は、たくさん練習して、いくつもの演奏の場をくぐり抜けてきた、気心のしれた相棒・パートナーかもしれません。
でも、いったん、その思い出を全部忘れてみて欲しいのです。
初めてみるバイオリンだったなら、どうやって近づいていくでしょうか。
どうやって見るでしょうか?
どうやって手に取るでしょうか?
はじめに、どんな音を聞きたいでしょうか?
その相棒と、でかけてゆくのは、どんな旅路でしょうか?
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