レッスン復習ノート・ヴァイオリンDさん「独学していたアレクサンダーテクニーク…自分の演奏を客観的に見て欲しい」(その2・動き出す前に思い出して欲しいこと)

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 おためしレッスンにやってきたDさん。かかりつけの整体の先生、もちろんバイオリンの先生からも意見を取りいれながら、演奏を探求していて疑問に思ったことがありました。「私が学んできたことと、先生の言うことが、同じことを言っているとは思えない」……これが前回書いたレッスンの序盤編です。

今回の要点

  • 本を書いた人や先生と、自分の言葉は意味が違うかもしれない
  • 《頭が動ける》から始める
  • 無意識の罠「痛みをみつけたい」ではなく「ラクなのはどっち?」
  • 自分の好奇心、探求心を育てよう

ウォームアップよりも前に「まず思い出して欲しいこと」とは?

 ウォームアップのために体操をする人がいます。しかし、なによりも真っ先にやってみてほしいことがあります。理由は後で説明しましょう。

《頭が動ける》から始めよう

 やりたいことをやるためには、まず、頭が動けるようにしてあげましょう。

 そうすることで、身体全部が……頭とつながっている全部……首、背中、おしり、あし……胸、お腹、わき腹もありますね……腕もあります……そう、体の全部が動けるようになっていきます。そのために頭を動けるようにしてあげましょう。おっと、動かさなくていいんです。ただ、思うだけで大丈夫。

Dさんが読んでいた本

ちょっと待って!《頭が動ける》ってどういうこと?

 頭を動かしやすくしておく、ということです。

実験してみましょう♪

《頭が動けない》をやってみる

 ためしに、頭を動かしにくくしてみましょう。頭が絶対に動かないように、力を入れてみてください。

 《頭が動けない》ようにしておいて、立ったり・座ったりしてみましょう。どんな感じがしますか?

《頭が動けない》をやめてみる

 こんどは「頭が絶対に動かないように」と思って力を入れていたのを、やめてみましょう。「何かの反動で頭が動いちゃってもいいぞ」と思って、立ったり座ったりしてみましょう。

 さっきと比べて、どんなふうに変わりましたか?呼吸は苦しい・ラク?動作の速さは?みえていた景色は?

これが《頭が動ける》ということ

 頭を動けるようにするのは、今やった実験と似ています。握りこぶしを、ぎゅっと握り締めていたのをゆるめるのにも似ています。握りこぶしを開くのではなく、握りこぶしをゆるめる、です。

いちろーたの先生・バジルさんが書いたアレクサンダーテクニークの分かりやすい本

頭がどこでうごけるのかということ

 頭が動けるのは、背骨の上に乗っているからです。ただ置いてあるだけだと、前が重いので前に転がり落ちていきます。

 ある程度成長した人間は、頭が首の上にいられるようにバランスを取っています。そのときに使っているのが、あちこちの筋肉です。首の骨や背骨や肩まわりのたくさんある筋肉のひとつひとつが、頭が位置や向きを変えようとするたびに、引っ張りあっています。

 この引っ張りあっている筋肉がなるべくお互いに休めるような、バランスの取り方をみつけるための掛け声が「頭が動けるようにする」なんです。「頭を動かしてみる」ではないので気をつけてくださいね。

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