『究極の楽典 ―― 最高の知識を得るために』ソルフェージュの知識を鍛える1冊
2015/03/15
アレクサンダーテクニークを楽器に応用していくことが進歩していくと、自分のなかにある音楽をたやすく表現できるようになってきます。
音楽を読み、感じ、表現する……感性がみずみずしく身体を動かし始めます。
そして、楽譜を読んだとき、自分の中にどんな音楽が現れるのかを、より明確にしたくなってきます。
彼は、なんのために書いたのか。
どうして、この書き方をしたのか。
こうした素朴な疑問さえ持つようになるでしょう。
ソルフェージュとは?
ソルフェージュとは、楽譜から音楽を呼び起こすことです。
楽譜を読み解くときに、譜面だけでない背景にあることも読み取っていくことは、演奏するうえで大切にしたいことのひとつです。
楽譜と音楽……五線譜という様式がうまれた歴史……。本来、書き表しようのない音楽を、人はどのようにして書き起こすようになっていったのか。こんなことも考えてみると、楽譜の読み方や、書き込み方、もしかしたら、楽器への接し方も変わってくるかもしれませんね。
「音楽上の知的な喜び」に触れてみよう!
青島広志さんの書いた楽典の本が、なかなかいいです。まえがきから一言引用します。
この書物は、現在考えられる同種の出版物の中で、最も知識量が多く、正確な情報を記載することに務めましたので、受験生や研究者の使用にも充分耐えられるでしょう。同時に、高度でありながらも読み物としての楽しさを心がけたために、一般の方にも、音楽上の知的な喜びを感じていただけると思います。